フレックスタイム制

厚生労働省労働政策審議会、労働基準法等の一部を改正する法律案要綱についておおむね妥当とする答申 答申を踏まえて今国会に労働基準法改正案提出へ

遅れての取り上げですが、今月2日にかねてから取り上げている労働基準法の改正ですが、労働政策審議会から、改正案要綱についてそのままの内容でおおむね妥当と厚生労働大臣に対して答申されました。

「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」の答申 |報道発表資料|厚生労働省

労働条件分科会からの答申においては、巷で大きな話題となっているホワイトカラーエグゼンプションの方ではなく、企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大について労働者側委員から反対意見があったことが付記されているところが注目されます。

とにかく答申が出されましたので、当初の予定通りの内容で改正法案が今国会に提出されることになりますが、答申後、本日までの間に、国会の情勢がやや流動的になってきており成立するか、若干微妙になってきました。

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厚生労働省、労働政策審議会に対して「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」を諮問

厚生労働省、労働政策審議会「今後の労働時間法制等の在り方について」を建議 | Japan Law Expressの続報です。

「今後の労働時間法制の在り方について」についてにもとづいて、同内容の労働基準法等の改正案がまとまり、労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」が労働政策審議会に諮問されました。

労働政策審議会に対して「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」を諮問しました |報道発表資料|厚生労働省

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厚生労働省、労働政策審議会「今後の労働時間法制等の在り方について」を建議

労働基準法の改正につながる労働時間制度に関する検討が、厚生労働省労働政策審議会労働条件分科会で行われてきましたが、2月13日、「今後の労働時間法制等の在り方について」を建議しました。

労働政策審議会建議「今後の労働時間法制等の在り方について」を公表します |報道発表資料|厚生労働省

この建議の内容は多岐にわたりますが、非常に重要な点が含まれていますが、現在の国会情勢から行くとこのまま労働基準法の改正につながっていくと思われます。

以下、論理的な整理と実務上の重要ポイントという観点から、「今後の労働時間法制等の在り方について」の内容を取り上げます。

 

月60時間超の時間外労働の割増率を5割以上にすることを中小企業には猶予してきた措置の撤廃

時間外労働の割増率は、時間外労働が月60時間を超えた分については5割以上にすることが法定されていますが、中小企業には猶予されていました。これが撤廃されます。もっとも平成31年度からの実施とされています。

時間外労働に関する監督指導の強化の内容の一部として時間外労働の特別条項の様式化

36協定には特別条項を定める場合が多いと思われますが、この内容について様式化して、指導しやすくすることが打ち出されました。

年次有給休暇について、使用者による時季指定が創設

年休の取得推進のため、使用者による時季指定という計画年休からさらに進んだ仕組みが誕生することになりました。10日以上の年休が付与されるなら、5日を指定しなければならず、労働者が主体的に年休を取得したらその日数分だけ使用者の義務の分が控除されることになるという仕組みとされています。

年次有給休暇だけとするのか、有休にしている他の特別休暇でも控除を認めるのかなどが実務的には関心事項になるように思われます。

フレックスタイム制の清算期間の上限を1カ月から3か月に延長

フレックスタイム制は、使用者の側から見ると、月をまたいで労働時間を寄せるような効果がありますが、この清算期間が短いと管理が大変なだけで実利があまりないというところがありました。このたび、清算期間を3カ月に延長して、合計4カ月の間で労働時間の枠を考えることがでいる仕組みが打ち出されました。

しかし、労働時間の集中を防ぐため、週平均50時間を超えたら、(総労働時間の枠の中でも)時間外と扱うことも打ち出されています。

企画業務型裁量労働制に新しい業務を追加

企画業務型裁量労働制は、個別の営業は入らないということが大原則でしたが、課題解決型提案営業などを含めることが打ち出されました。

ホワイトカラーエグゼンプションとして高度プロフェッショナル制度が創設

労働時間管理、休日深夜労働管理の対象から外す、新しい労働時間の仕組みであり高度プロフェッショナル制度が提言されました。

対象業務は専門業務型裁量労働制の対象業務の一部(金融商品の開発、アナリスト、コンサルタント、研究開発)などが例示されているほか、年収の要件について1075万円という数字が示されています。

 

社会的にはホワイトカラーエグゼンプションが注目されていますが、これは専門業務型裁量労働制の発展形態というくらいの内容が妥当なところで、それよりも適用対象が広く多くの実務対応が必要とされるのは、上記で言及した内容であるように思われます。

建議自体は上記の他にも多様な内容を含んでいますが、特に企業の人事労務実務的に関わりがありそうなのは上記のような点になると思われます。

労働基準法の改正案の内容とその後の省令まで含めて極めて大きな意義を有するものと思われます。

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