Month: 3月 2010

年度末進行

年度末で皆さん忙しいせいか、ややアクセスが伸び悩んでいます。

決算なんか大変ですものね。私も経験あります。

googleのアクセス解析を入れたのが昨年の10月なので、まだ一年分のデータがたまっていないので前年どうだったかがわからないのが残念です。

前年同月比とかを取り出すと面白くなってくるんですがね。

最近、わかることは「○○(←教授の名前。自主規制) 虐殺 殺戮」とかの物騒な検索ワードでのご来場がようやく減ってきたということくらいですかね。

データがたまっていって解析して色々とわかるのは面白いです。

サッポロホールディングス定時株主総会で会社提案の役員選任議案が可決される スティール・パートナーズの株主提案は否決

JAPAN LAW EXPRESS: スティール・パートナーズ、サッポロの定時株主総会に提案した取締役選任議案について委任状勧誘を開始」の続報です。

本日開催されたサッポロホールディングスの定時株主総会で、会社提案の議案がすべて可決され、スティール・パートナーズの株主提案が行われていた取締役選任議案も会社提案が可決されました。

スティールの提案のうち、会社提案と重複していた4名を除く6名は、賛成少数ということで否決されました。

サッポロホールディングス | ニュースリリース | 当社第86回定時株主総会の結果に関するお知らせ

票数の公表まではされていないので、どこまでスティールの提案が支持を集めたのかは、リリースだけではわかりませんが、スティールが開催した事前説明等はあまり芳しい様子ではなかったようなので、あまり支持を得られなかったのかもしれません。

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局地的な人気

昼間は暖かくなりますけど、うちの周りでは日が落ちるとまだ冷えます。

犬たちは夜になると寒いといって家になだれ込んでくる毎日です。

 

その昔、有斐閣から出ている六法に、条文しかないものの色々な法律が載っている小六法というのがありましたよね。

高いので私はほとんど買ったことはありませんでしたが、これは行政法でよく取り上げられる法律がふんだんに載っているので重宝されていました。東大だけで。

 

現在は、判例六法プロフェッショナルになってしましたが、これは東大以外でまったく売れなかったためで、どうやら赤字だったらしいです。

しかしこのため深刻な影響がでており、行政法の試験では条文をつけるようにしていますが、そうも行かない租税法関係では大体において持ち込み自由になってしまいました。

でもこの新しい判例六法で二分冊で使いにくくて仕方がなくて、微妙な感じを受けています。小さくなった判例六法は携帯性にも優れてなかなか便利なのですが、小六法くらすの法律を収めた六法の苦戦はまだまだ続いているようです。

親子上場の解消が進み、2009年には53社が完全子会社化で上場廃止になったことが判明

親子上場の問題とそれが解消傾向にあることは以前からお伝えしていますが、本日の日経の報道で、親会社が完全子会社とすることで上場を廃止した会社が2009年に53社あったことが明らかになりました。

「親子上場」解消進む :日本経済新聞

不景気ですので資金の面から余裕があるのかが問題になりますが、非常に問題視されている日本独自の現象であることから今後も解消に進み続けるのではないかと思われます。

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重点講義民事訴訟法まで改訂されるとは

新学期が始まるからか、法律書の改訂が相次いでいます。

ここに来て高橋宏志教授の重点講義の下巻が改訂されてしまいました。

重点講義 民事訴訟法 下補訂第2版 | 有斐閣

 

まだ入手はしていないのですが、ページ数だけ比べるとかなり増えています。色々と書き足されたようです。

超細かい注が売り物の本書ですが、注自体はああでもない、こうでもないといっているだけで結果どうなるのかはよくわからないのですが、新司法試験で出題されるあまり見かけない論点でもどこかしらに書いてあるということで、多くの学生さんが熟読されています。

また、噂話できいただけなのですが京大でも愛読者が結構多いとか言う話です。

私は京大出身の方を、京大を卒業して東大ロースクールに来られた新卒の学生さんと会社の人事課長しか知らないので、いまいち真偽を判断しかねます。

もっとも人事課長は、私の先輩に手形理論の創造説について話題を振ったことがあるときいたことがあるので、そこから考えると、やはり重点講義を精読するかもしれませんね。

ちなみにその人事課長の前任の人事課長は、採用面接で結果無価値と行為無価値についてきいてきたそうです。

何で人事畑の人は、みんなそうなのかなぞですな。

TBS、楽天による株式買取請求権行使の件で東京地裁決定に基づく買取価格で仮払い

JAPAN LAW EXPRESS: 東京地裁、楽天によるTBSの認定持株会社移行にともなう株式買取請求権にかかる価格決定の申立てについて、TBS主張の価格に決定」の続報です。

東京地裁の決定によって、買取価格は合計で約489億円とされ、楽天が即時抗告していますが、TBSは利息の発生を抑えるためにすでに自らが主張する価格に近い金額を仮払いをしており、このたび東京地裁決定の価格とすでに仮払いをした金額との差を仮払いすると発表がされました。

当社吸収分割に係る反対株主の株式買取請求に関する株式買取代金の追加仮払いについて

すでに400億円を仮払いしているために、不足する約89億円を追加して仮払いする内容になっています。

価格決定の申立ては非訟事件とはいえ、当事者の主張する価格のの間になるであろうことから考えると、自らの主張価格に依拠して全額仮払いをしてしまっていても良かったように思えますが、仮払いの金も借り入れをしているでしょうから、きりのいい額にしておいたということでしょう。

すでに行った仮払いについては以下の記事をご覧ください。

JAPAN LAW EXPRESS: TBS、価格決定の申立てで係争中の株式買取請求に関して、楽天に対して買取代金の一部を仮払い

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新しいサービスで不便に

日経の電子版というのが始まりましたが、ブログで引用するにはむしろ使いにくい感じです。

このブログ読者が日経電子版を申し込んでいるかがわからないために、リンクをはっても意味がないことになりかねませんので。

私が日経の購読をしていることから日経のウェブサイトに掲載された記事を引用することが多かったですが、これからはできないことになりそうです。

日経にしか載らない記事が結構あるのでそれに言及するときに困りますが、まあ仕方ないですね。最近は、裁判所のリリースも早くなりましたので、一次資料に直接リンクを張ることが多く新聞の引用は減っていましたので、大丈夫だと思います。

日経の電子版はビジネスとしてはどうでしょうか。

うちは朝刊夕刊ともとっているのでプラス1000円で申し込みができますが、たった1000円ではたいした収入になりませんよね。

ネット時代の収益モデルはまだまだ試行錯誤の色が濃いですね。

NTTドコモ、金庫株の一部を消却

現在の会社法では、自己株式取得は理由を問わずにいつまでも保有していくことが可能になっています。

これは旧商法時代から考えると驚くべき変化です。

しかし、実際には、さまざまな理由から自己株式取得をした自己株式をそのまま保有し続けないで消却してしまうこともあります。

そのような例の一例として、NTTドコモが金庫株のうちの一部について、消却することを発表しました。

報道発表資料 : 自己株式の消却に関するお知らせ | お知らせ | NTTドコモ

なお、自己株式の消却は、取締役会設置会社であると取締役会決議でできます。

会社法

第6款 株式の消却

第178条

株式会社は、自己株式を消却することができる。この場合においては、消却する自己株式の数(種類株式発行会社にあっては、自己株式の種類及び種類ごとの数)を定めなければならない。

2 取締役会設置会社においては、前項後段の規定による決定は、取締役会の決議によらなければならない。

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上には上がいる

この日は帰宅が遅くなってしまったので、一日遅れで更新します。

夜に高校時代の友人たちと飲みに行ったもので、すっかり帰宅が遅くなってしまいました。

色々と有意義だったのですが、一番驚いたのは、私自身は、かなり社員研修に力を入れている会社だと思っていたのに、さらに上がいると知ったことでした。

新入社員の面倒を見る社員に、「ほめて伸ばす」とか何だか最近の幼児教育に書いてあるようなことを研修で教え込んで新入社員への接し方にそこまで気を使っている会社があるとは知りませんでした。

大事にしないと仕事もできるようにならないのでそうせざるを得ないのはまあわかりますが、多分そんな感じでOJTをやった社員だらけになったら、会社はまるで泥舟のようになってしまうでしょうね。

新入社員に日記帳みたいのを書かせて、交換日記みたいなことをしたのは私ばかりではないことがわかってほっとしたというかなんと言うか微妙な気分でした。

子供じゃあるまいしと思いながらやったものですが、どこでもやっているのですね。

優しさの世代というかひ弱な世代というか、もう少し何とかならないものかという気持ちになりました。

コンビニ加盟店ユニオン、セブンイレブンに対して団交応諾を求めて岡山県労働委員会に救済命令を申立て

JAPAN LAW EXPRESS: セブンイレブンオーナーの一部が労働組合を結成と主張 本部に団体交渉を求める方針」の続報です。

上記で結成された労働組合(と主張している)コンビニ加盟店ユニオンがセブンイレブンに対して団交を求めたものの応じないので、岡山県労働委員会にセブンイレブンを相手取って団交応諾を求める救済命令を申し立てたことが明らかになりました。

「コンビニ店主は労働者」 : 岡山 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)(2010年3月25日)

コンビニエンスストア最大手セブン―イレブン・ジャパンなど、約230の加盟店オーナーでつくる「コンビニ加盟店ユニオン」(池原匠美・執行委員長)が24日、同社が団体交渉に応じないのは不当労働行為に当たるとして、県労働委員会に救済を申し立てた。

同ユニオンによると、昨年8月の設立から、同社に3度、文書で団体交渉を求めたが、「オーナーは労働者とは言えない」として応じられなかったという。

同ユニオンは「オーナーは会社の指揮監督下で労務に服し、報酬を得ている」「情報、ノウハウ、資金力で両者は上下関係にある」などとして「オーナーは労働組合法の労働者に該当する」と主張している。

(略)

労働委員会の救済制度を使うことができるのは、労働組合法上の労働組合に該当する必要があります。これを法適合組合といいます。

労働組合

第2条(労働組合)

この法律で「労働組合」とは、労働者が主体となつて自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体又はその連合団体をいう。但し、左の各号の一に該当するものは、この限りでない。

一 役員、雇入解雇昇進又は異動に関して直接の権限を持つ監督的地位にある労働者、使用者の労働関係についての計画と方針とに関する機密の事項に接し、そのためにその職務上の義務と責任とが当該労働組合の組合員としての誠意と責任とに直接にてい触する監督的地位にある労働者その他使用者の利益を代表する者の参加を許すもの

二 団体の運営のための経費の支出につき使用者の経理上の援助を受けるもの。但し、労働者が労働時間中に時間又は賃金を失うことなく使用者と協議し、又は交渉することを使用者が許すことを妨げるものではなく、且つ、厚生資金又は経済上の不幸若しくは災厄を防止し、若しくは救済するための支出に実際に用いられる福利その他の基金に対する使用者の寄附及び最小限の広さの事務所の供与を除くものとする。

三 共済事業その他福利事業のみを目的とするもの

四 主として政治運動又は社会運動を目的とするもの

第5条(労働組合として設立されたものの取扱)

労働組合は、労働委員会に証拠を提出して第二条及び第二項の規定に適合することを立証しなければ、この法律に規定する手続に参与する資格を有せず、且つ、この法律に規定する救済を与えられない。但し、第七条第一号の規定に基く個の労働者に対する保護を否定する趣旨に解釈されるべきではない。

2 労働組合の規約には、左の各号に掲げる規定を含まなければならない。

一 名称

二 主たる事務所の所在地

三 連合団体である労働組合以外の労働組合(以下「単位労働組合」という。)の組合員は、その労働組合のすべての問題に参与する権利及び均等の取扱を受ける権利を有すること。

四 何人も、いかなる場合においても、人種、宗教、性別、門地又は身分によつて組合員たる資格を奪われないこと。

五 単位労働組合にあつては、その役員は、組合員の直接無記名投票により選挙されること、及び連合団体である労働組合又は全国的規模をもつ労働組合にあつては、その役員は、単位労働組合の組合員又はその組合員の直接無記名投票により選挙された代議員の直接無記名投票により選挙されること。

六 総会は、少くとも毎年一回開催すること。

七 すべての財源及び使途、主要な寄附者の氏名並びに現在の経理状況を示す会計報告は、組合員によつて委嘱された職業的に資格がある会計監査人による正確であることの証明書とともに、少くとも毎年一回組合員に公表されること。

八 同盟罷業は、組合員又は組合員の直接無記名投票により選挙された代議員の直接無記名投票の過半数による決定を経なければ開始しないこと。

九 単位労働組合にあつては、その規約は、組合員の直接無記名投票による過半数の支持を得なければ改正しないこと、及び連合団体である労働組合又は全国的規模をもつ労働組合にあつては、その規約は、単位労働組合の組合員又はその組合員の直接無記名投票により選挙された代議員の直接無記名投票による過半数の支持を得なければ改正しないこと。

上記の条文から、法適合組合の要件は、労組法2条と5条から、

  • 労働者が主体となっていること
  • 自主性
  • 目的
  • 団体性
  • 5条を満たす規約を有していること

と整理されます。

よって、本件でもまず審査に入る前に法適合組合であるかを審査することになりますが、最大の問題となるのは本件組合はすべてコンビニオーナーから構成されるようですので、オーナーは労組法上の労働者であるかということでしょう。

第3条(労働者)

この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によつて生活する者をいう。

労組法上の労働者は、労働基準法の労働者とは異なる概念です。

大抵の場合、両者は一致しますが、労基法上の労働者に該当しない場合でも労組法上の労働者に該当する場合はあります。

それは、労組法上の労働者について定める労組法3条より、使用従属関係にあることとされています。

労基法上の労働者は、指揮命令下にあり賃金を支払われるもののことですが、労組法上の労働者では指揮命令の要素が弱いものでも含まれるために、広くなりうるのです。

使用従属関係の判断要素は、

  • 事業遂行に不可欠な労働力としての企業組織への組み入れ
  • 契約内容の一方的決定
  • 業務遂行の日時・場所・方法等に関する指揮監督
  • 業務に関する諾否の自由の不存在

などとされています。

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さて、コンビニオーナーはこれに照らして使用従属関係にあるといえるでしょうか。

法形式が本部とのフランチャイズ契約であることを絶対視するわけには行きませんが、やはり相当の考慮が必要であり、上記のうちの企業組織の組み入れや指揮監督、諾否の自由の存在について消極に働くことは否定できません。

また基本的にオーナーに裁量の余地が部分的にあることも確かですし、本部からのものも命令ではなくあくまで指導の形であることからも、同様に消極に働くことになりそうです。

一方で契約が定型的であるので、契約内容の一方的決定の要素は満たすようにも考えられますので、一概には判断できません。

上記報道の組合側の主張には、使用従属関係の要素に照らしての主張をしていることが伺われますが、しかし全体を考慮すると、労働者というにはかなり難しいのではないかと思われます。

実際の使用従属関係の判断は、団交をすることで問題解決になるような存在であるかという点も作用しているというのが実態でしょう。この点からプロ野球選手は労組法上の労働者と認められたわけですが、この背後でするはずの実質判断の点ではどうでしょうか。

力関係に違いがあるというところを重視すると団交をすると問題の解決になるといえるかもしれませんが、ユニオンが争おうと思っているのはフランチャイズの契約内容であり、労働条件とはやや異なる感じがします。

そういった部分の是正はコンビニ各社間での競争にゆだねられるべきのような気がしますので、団交が労働条件に寄与できるとはいえないのではないでしょうか。本当の意味での労働条件は店主である自分である程度左右できることだと考えられるでしょう。

継続的契約の問題から意外な方向への展開をしてしまいましたが、仮に労働組合だとしても、団交をしようとしている内容が果たして義務的団交事項なのかなど問題は山積しています。

個人的には、継続的契約の相手方が労働者であると保護の程度が上がりすぎるのでおかしいように思えるのですが、今後の推移が注目されます。

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