Month: 11月 2009

意外な使い方

表現の自由と住居侵入の件について最高裁判決が出ました。

政党のビラ配布のためにマンションに立ち入ったら住居侵入だとして逮捕されたというものです。

最高裁判所第二小法廷平成21年11月30日判決 平成20(あ)13 住居侵入被告事件

新聞など報道では大きく取り上げられていますが、すでにでている立川テント村事件と同趣旨です。上記判決文中でも引用されています。よって法的構成に特段、目新しい点はなく、本件マンションにおける構造等にてらすと住居侵入に該当するという事例判断を示した点に意義があるのだと思われます。

さて、表現の自由と刑罰というと、典型的な憲法問題のように思えてきますが、このビラを配ろうとして入ってくると住居侵入になるというのは企業法務的にも押えておかねばいけない重大な点です。

変な勢力が社宅に入ってくるのをとめるのに使えます。

法務部よりも労務担当が気にしないといけない点かもしれませんが、いやはや変わったところで役に立つというのはあるものです。

これらの判例で示された判示にしたがって社宅の敷地に警告文をきちんと出しておかねばならないわけです。そういう意味では、マンションの構造等に関する具体的な判示がいやに厚いことが、自由主義的観点からビラ配りをする当事者の行動に指針を与えるというだけではない意味を持っていることがわかってきますね。

こりゃひどい翻訳だ

このブログにも海外からのお客さまが少ないながらもいらっしゃいまして、せっせと翻訳サイトなどに通しておられるのがアクセス解析でわかりましたので、こちらから翻訳サイトに通して便宜を図るくらいしようということで、このブログをgoogle translateに通したリンクを張ってみました。

実際に見てみたら、このブログは非常に微妙な言い回しをしているせいか、処理に困るようで極めて不可解な英語になっていました。

本当なら直接英語で書きたいのですが、時間がなくてどうにもならない感じです。

英語で書くとなると英語的発想に直すため、文章からして全部書き直しになりますので、手間が大変なのです。

何とかしたいところなのですが、当分は無理です。

パナソニック、三洋に対する公開買付期間を延長

パナソニックが三洋を子会社化するために公開買付をしていますが、同時に影響が及ぶ世界各国の競争法当局によって独禁法の審査を受けており、アメリカの承認だけが見込みのまま公開買付に突入していました。

アメリカの承認がずれ込んで24日に得られたことから、公開買付期間を延長することになり、パナソニックから公表されました。

三洋電機株式会社株式の公開買付期間延長等のお知らせ

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川越高校の名簿が来た

帰宅したら川越高校の創立110周年記念の卒業生名簿が届いていました。

前回は創立100周年のときに作成したので、10年ぶりになります。

この個人情報保護のご時世ですからどうしても、情報がすかすかになりがちで名簿としての意義は微妙ですが、疎遠になっている知人の消息を少しは知ることができました。

少しばかり眺めてノスタルジックな気分に浸っていました。

当然ですが、自己申告なので進学先と現職は、国立大学や有名私立大学の名前や有名企業の名前ばかりが並んでいます。

立派な就職先に行った人でもあえて記載していない例も多く、個人情報保護の観点からの自己防衛措置なのでしょうね。国家公務員など公的機関の人に多いように見受けられました。

私などは、お気楽な部類に属するのでしょう。

さて、この名簿ですがなかなかいわくがあります。

というのは、不景気のせいかあまり申し込みが集まらなかったらしく、再募集みたいなことをせっせとしていたのです。

私と弟はともに川越高校の出身(ちなみに弟は川越高校の部活も同じところに入り、その後同じく東大法学部に進学し、東大でのサークルも同じところに入りました。そこまで同じことばかりしなくてもいいのにとさすがに思います)で、一家に二冊は多いからということで、私だけ購入してお金は即振り込んだのですが、弟にやたらと買えと案内を送ってくるのです。

その文言が振るっていて、「まだお支払いをいただいておりません」と書いてあるのです。

そもそも申し込んでいないんですけど。

間違えて振り込むように誘導して、申込者数を稼ごうとしているのでしょうか。これではほとんど振り込め詐欺同様です。

伝統ある高校がこんなことをしているようでは見識を問われますが、とにかくちゃんと発行されて手元に届いてよかったです。

川越高校同窓会が、卒業生名簿代を集めながら破産でもしたらどうしようと本気で心配していました。

パナソニックプラズマディスプレイ事件で最高裁で弁論が行われる。判決は12月18日に

最近増えている偽装請負の事件である松下プラズマディスプレイ事件(会社名変更にともないパナソニックプラズマディスプレイ事件)の最高裁における弁論が本日27日に開かれました。

判決は12月18日に決まりました。

大阪高裁は黙示の労働契約成立という構成で、直接労働契約が成立していることを認めましたが、この判断は変更されると思われます。

関連する記事

JAPAN LAW EXPRESS: 大阪高裁、松下プラズマディスプレイの偽造請負の件で雇用関係を認定 雇止め無効も判断

JAPAN LAW EXPRESS: 雇止めされた日産の非正規雇用従業員が解雇無効を訴えて日産を提訴

JAPAN LAW EXPRESS: 最高裁、松下プラズマディスプレイ事件控訴審判決を見直しか

従前の記事を改めてみてみて気づいたのですが、大阪高裁判決の法的問題点について正面から書いたことがありませんでした。

上記の日産の事件に関する記事で少し言及しているので、ご覧ください。詳細は後日改めて書きます。

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ラブプラスは恋に疲れた人にも効くらしい

男女の出会いの場がだんだん多様化していますよね。さすがに怪しげなサイトというのは論外ですが、合コンで出会って結婚にいたったという話はよく効きます。

私の周りでは、先輩ないし後輩が開いた合コンで知り合って結婚としたとかそういう類の話が増えてきているのですが、仲介をした人には何か恩があるのですかね。だったら私にも恩を感じてもらえるのでしょうか。

しかし、もともとの気の置けない先輩後輩関係だったのに何が加わるとかえって関係が微妙になりますよね。

あ、私は高校が男子校で、高校時代の友人関係でそういうことが相次いでいるという話です。

まあ、いいか。

さて、大学時代の後輩に、出会い系サイトばかりやっている人がいて、あんまり感心しなかったのですが、もうそろそろ素敵な出会いに恵まれてもいいころだと思うのですが、この間、恥ずかしげもなく「愛」についての文章を書いていました。

どうやら彼にはラブプラスが必要なようです。

賃貸借更新料関係エントリー一覧

近時、アクセスが多く、注目されているテーマのエントリーへのリンクをまとめて掲載しておきます。ご利用ください。
建物賃貸借更新料関連

JAPAN LAW EXPRESS: 京都地裁、賃貸住宅の更新料を消費者契約法違反で無効と判示

JAPAN LAW EXPRESS: 賃貸借の更新料を無効とした京都地裁判決全文が公開される

JAPAN LAW EXPRESS: 大阪高裁、建物賃貸借の更新料を無効とする初判断 賃貸人は上告へ

JAPAN LAW EXPRESS: 更新料を無効とした大阪高裁判決の検討

JAPAN LAW EXPRESS: 京都地裁で再びマンション賃貸借の更新料を消費者契約法に反して無効とする判断

JAPAN LAW EXPRESS: 大阪高裁、マンション賃貸借の更新料を有効と判断

JAPAN LAW EXPRESS: 大阪高裁、再度、マンション賃貸料を無効と判断

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最高裁、横浜市の保育所民営化の条例制定行為に処分性を肯定

JAPAN LAW EXPRESS: 横浜市保育所民営化訴訟、反対保護者の敗訴確定への続報です。

上記でお伝えしたとおり、保護者の敗訴確定という結論がでたのですが、理由付けにおいて意義深い内容が判示されましたので、簡単に取り上げます。

最高裁判所第一小法廷平成21年11月26日判決 平成21(行ヒ)75 横浜市立保育園廃止処分取消請求事件

最高裁は、横浜市が民営化のために条例を制定した行為を行政処分と認め、取消訴訟で争うことができると認めました。

しかし、すでに卒業している年齢になっているとして、訴えの利益の事後消滅によって請求を棄却しました。

一般的に規範の制定行為の処分性はないとされてきました。個別具体的な規範の制定は結構ありますから、裁判例ではそれらについて処分性を認めたこともあるのですが、最高裁は近年の水道条例事件などでも明らかなように否定する態度をとっていました。

今回正面から最高裁が条例制定を行政処分としたのは大変な意義があると思われます。

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穴吹工務店前代表取締役、自らを解職した取締役会決議の無効を主張

穴吹工務店の件の続報です。

これまでの経緯については以下の関連記事をどうぞ。

JAPAN LAW EXPRESS: 穴吹工務店、社長以外の取締役の解任を目的とする臨時株主総会の招集を決めるも、その後に撤回

JAPAN LAW EXPRESS: 穴吹工務店、東京地裁に会社更生法の適用を申請

 

会社更生法申請を決めた取締役会で解職された元代表取締役が会見して、当該取締役会決議の無効を主張しました。

「会社更生法申請は無効」 穴吹工務店前社長が会見(日本経済新聞2009年11月26日)

会社更生法適用を申請した穴吹工務店(高松市)の穴吹英隆前社長は26日、高松市内で記者会見し、申請手続きと自身の社長解任を決めた取締役会の無効を主張した。東京地裁に申請を却下するよう、上申書を提出したことも明らかにした。

(略)

報道によると、代表権のある代表取締役の召集がないままに開催して代表取締役を解任したとのことです。

よって、召集手続きに瑕疵があり、それは取締役会決議を無効とするものであるという趣旨のようです。

穴吹工務店のウェブサイトはまだ今回の役員の異動を反映していないようで、それによると代表権は代表取締役一人にしかなかった模様です。

以上を前提として、今回の件を検討してみましょう。

会社法によると、取締役会の召集権は原則として、各取締役にあります。しかし、特定の取締役に召集権を与えることもできます。その場合には、他の取締役は召集権をもつ取締役に召集を請求することになります。

会社法

第366条(招集権者)

取締役会は、各取締役が招集する。ただし、取締役会を招集する取締役を定款又は取締役会で定めたときは、その取締役が招集する。

2 前項ただし書に規定する場合には、同項ただし書の規定により定められた取締役(以下この章において「招集権者」という。)以外の取締役は、招集権者に対し、取締役会の目的である事項を示して、取締役会の招集を請求することができる。

3 前項の規定による請求があった日から五日以内に、その請求があった日から二週間以内の日を取締役会の日とする取締役会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした取締役は、取締役会を招集することができる。

召集権に関して、穴吹工務店がどのような定めをおいているのかわからないのですが、代表取締役だけが召集できるとしているとしてもおかしくはないと思われます。

すると、勝手に召集権のない取締役が召集したことになります。しかし、366条3項などに照らすと、請求に応じないならその取締役が召集できますので、召集権者の定めはそれほど重大な意味を有していないと考えることができます。よってそれほどの瑕疵だとはいえないのではないかと考えられます。

次に問題になるのは、召集手続です。

第368条(招集手続)

取締役会を招集する者は、取締役会の日の一週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各取締役(監査役設置会社にあっては、各取締役及び各監査役)に対してその通知を発しなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、取締役会は、取締役(監査役設置会社にあっては、取締役及び監査役)の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。

期限を切って召集通知を発することが定められており、しかも判例(最判昭和44年12月2日民集23巻12号2398頁)でこの召集通知は取締役全員に対してしないといけないとされています。しかし会見によると、元代表取締役には召集通知がなかったようであり、それが事実なら明らかな会社法違反があります。

一部取締役に対して召集通知漏れがあると、上記と同じ判例により、原則、その取締役決議は無効となります。しかし、当該取締役が参加しても決議の結果に影響がないと認められる特段の事情があるなら、決議は有効になります。

本件の解職がどれほどの票数だったのかによりますが、これまでの経緯を考えると全会一致でもおかしくないところです。よって、本件においては、当の代表取締役が取締役会に参加していても結論が変わらなかったといえそうであり、特段の事情が肯定できる可能性はかなり高いのではないかと思われます。

しかし、個別に分けて検討すると何とかなる感じがしますが、召集権の問題と召集通知の問題という二件の瑕疵が積み重なっていると、まさにこれに当てはまる先例がないこともあり、やや流動的であることも否定できません。

もっとも手形の決済日が迫っていたという事実もあり、この点からやむをえないことだと判断することもできるかもしれません。すると瑕疵の程度を低く評価する方向に作用するかもしれません(どのような根拠から構成するのかはよくわかりませんが)。

しかし元代表取締役は、この点についても資金の目途をつけていたと反論しています。

よって、決め手を欠くと評価するほかないのですが、代表取締役がいたら取締役会で解職できたかという点が問題になります。

代表取締役はその地位ゆえに影響力は大きく、取締役会決議の単なる一票に過ぎないということはできません。そもそも本件は解職決議であるので当の代表取締役は特別利害関係取締役にあたり、議決権を行使できません(369条2項)。よって評価するのは、人間的な意味での影響力になります。

この点の事実はわからないのでなんともいえないのですが、代表取締役が自分以外の全取締役を解任しようとしていたことなどから考えると、全員反対派ということになるでしょうから、代表取締役が取締役会の場にいたとしても結論は変わらなかった可能性が高いと思われます。

よって、全体を通して考えると、解職と新しい代表取締役を選任して会社更生法の申請を決めた取締役会決議は、瑕疵がいくらかあることを考慮しても、有効とすることができるのではないかと思うのですが、どうでしょう。

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すくすく成長

数年前には犬たちがすくすく成長していた我が家ですが、今は部屋で観葉植物が巨大化していっています。

犬たちはさすがに成長が落ち着いたのですが、私の部屋にある植物はひたすら巨大化しています。サボテンすら枯れてしまう苛酷な環境である私の部屋で成長するとはなかなかタフです。

光を目指して偏った成長をしているので、たまに回転させてやったりしているのですが、大きくなる一方です。

たまに水をやるくらいしかしていないのですが立派になったものです。