Month: 12月 2007

振り返ると…

大晦日ですが、普通に勉強していました。
むしろ早起きしたので、いつもより稼働時間は長かったです。

がんばって年内の事象は年内に更新を終えておこうと思っていたのですが、全然そうならずに、読むべき判例や取り上げるべき事象を残したままになってしまいました。
仕方ないか。
新年早々からちゃかちゃか更新しようと思います。

今年一年はどうだったかというと、大変勉強になりました。
会社で必要に迫られて知識を仕入れるのは、必死さは違いますが、各論的な内容に終始して、身につかない気がありました。
体系的に勉強できるのは非常にありがたいことです。
とてもハードな環境ですが…。

一方で体重がものすごく減りました。
こうして振り返ると、なんだかよく分からない一年だったような気がします。

買収防衛策発動の契機に関して弁護士と企業で意識に差

日経のアンケートで買収防衛策発動の契機で弁護士と企業とで意識に差があったことが報道されています。
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買収防衛策発動、弁護士と企業に意識の差・日経調査(日本経済新聞2007年12月19日)
日本経済新聞社がアンケート調査で弁護士に買収防衛策のあり方について尋ねたところ、3分の1超が発動の際に「株主総会の決議が必要」と考えていることが分かった。一方、企業側は6割が「第三者委員会の判断を踏まえた取締役会決議」と回答、弁護士と企業の意識ギャップが浮き彫りになった。(詳細を12月19日付日本経済新聞朝刊に)
(略)
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企業は、第三者委員会の判断を踏まえて(必ずしも従うわけではなく、参考にするのにとどめているのが大半であるところが実はポイントです)取締役会決議でよいとしていますが、弁護士は株主総会決議が必要であるとしています。
弁護士の見解は、ブルドックソース事件の最高裁決定を踏まえてのものだと思われます。
しかし、買収防衛策は本来的には総会決議事項ではありませんので、賛否を株主に聞いてもアンケートの意味合いしかないと相澤参事官が仰っています。
そのため、ブルドックの買収防衛策は株主総会決議をアンケートよりは意味のあるものにするための工夫がされていました。
また、最高裁決定も巧妙な書き方をしており、総会決議さえとればOKになるようには書いていません。
よってまだまだ不透明な余地はかなりありますので、総会で株主のお墨付きさえ得れば大丈夫といえるかはわからない印象です。

買収防衛策発動の契機に関して弁護士と企業で意識に差

日経のアンケートで買収防衛策発動の契機で弁護士と企業とで意識に差があったことが報道されています。

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買収防衛策発動、弁護士と企業に意識の差・日経調査(日本経済新聞2007年12月19日)

日本経済新聞社がアンケート調査で弁護士に買収防衛策のあり方について尋ねたところ、3分の1超が発動の際に「株主総会の決議が必要」と考えていることが分かった。一方、企業側は6割が「第三者委員会の判断を踏まえた取締役会決議」と回答、弁護士と企業の意識ギャップが浮き彫りになった。(詳細を12月19日付日本経済新聞朝刊に)
(略)
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企業は、第三者委員会の判断を踏まえて(必ずしも従うわけではなく、参考にするのにとどめているのが大半であるところが実はポイントです)取締役会決議でよいとしていますが、弁護士は株主総会決議が必要であるとしています。

弁護士の見解は、ブルドックソース事件の最高裁決定を踏まえてのものだと思われます。

しかし、買収防衛策は本来的には総会決議事項ではありませんので、賛否を株主に聞いてもアンケートの意味合いしかないと相澤参事官が仰っています。
そのため、ブルドックの買収防衛策は株主総会決議をアンケートよりは意味のあるものにするための工夫がされていました。

また、最高裁決定も巧妙な書き方をしており、総会決議さえとればOKになるようには書いていません。
よってまだまだ不透明な余地はかなりありますので、総会で株主のお墨付きさえ得れば大丈夫といえるかはわからない印象です。

暮れの墓参り

昨日は遅くまで飲んでいたので、ゆっくり寝ていたかったのですが、親が墓参りに行くので留守番をしていろというのでたたき起こされました。

あいにくの天気ですが、結構墓参りに来ていた人は多かったそうです。
キリスト教の教会の墓地なので、彼岸とか関係なく墓参りをするんですかね。

会食はしご

この日は、人と会うのを二件はしごしてきました。

私にとっても有意義な人脈が広がったので、ありがたいです。

大学のサークルの人脈は、色々な世界に広がっているので、同じように頼りがいがあるのですが、学生時代に毎日一緒にいたせいか、お互いをよく知りすぎていて、ちょっと問題があることがあるので、社会人になってから知り合った関係の方がいい点もあります。

後半は高校時代の部活の忘年会でした。

司法修習生の方からは貴重な情報が聞けて助かりました。
怪しげ情報が流れるのはどんな世界でも同じわけですか…。

よく考えると、高校の部活では、法曹界に入った人が結構いることに気づきました。
東大法学部での私の周りの人よりも多いです。

高校時代の部活の後輩でも大学のサークルの先輩後輩でも、音信不通になっている人が結構でています。
これだけは笑い事ではありませんでした。

でもまあ概ね楽しく、久しぶりに酒を大量に飲みました。

寒空の下、痛みはいつもより増し

ようやく医者に行ってきました。

今日は非常に寒かったので、血液検査で針を打たれると非常にこたえました。
一日中なんだか痛かったです。

隣で幼児がインフルエンザの注射を受けていたのですが、非常に大人しいもので感心しました。
私はいまだに注射の類がだめなので、いつもいつもおびえています。

体さえ壊さなければ、こんないやな注射を頻繁に受ける目にあわなくてよかったのに…。
その点はかえすがえす残念です。

逆では…

医者にいって薬をもらってきたいのですが、インフルエンザが非常に流行っているらしく、患者でごった返していてとても入れません。
行くとこちらが感染しそうです。

仕事でひどい目にあったノロウイルスも流行しているようですし、人ごみには近づけません。

しかし、薬も切れたので行かねばならないのも事実で、なんとも困っています。


さて、話題変わりまして租税法の話なのです。

ちょうど租税法の復習をしているのですが、租税法は私法を大事にするのだということを中里教授が何度も仰っています。
要するに、取引の法的性質を決定してから課税関係を考えるという話で、法律家の租税法はこういうことになります。
会計士・税理士や国税庁の租税法には別の理解もありえます。

ロースクールで、私よりは若い学生さんに話を聞くと、租税法が好きということを仰る方が結構います。しかも女性に随分多いです。
話を聞くと増井教授のゼミとかで好きになったそうです。

ただ、話を聞いていると、人によっては民事の契約関係の法的性質決定とかで、国税はこういう取引ではこう課税するから、そこから法的性質を考えようという趣旨のことを言われました。
これではまるで逆です。

増井教授が変なことを教えているはずは絶対にないので、これは受け手の問題ですが、租税法が好きなのではなく、はじめて知った税の世界にマニア的な興味があるというだけなのではないかと思えてきます。

好きと得意であることは違う場合もあるので気をつけなくてはいけません。

こんなに大変だとは

今日はレーザープリンタを家中のパソコンで共有できるようにプリントサーバの設定をしたのですが、これが困難を極めてしまい、一日がかりの大仕事になりました。

悪戦苦闘したのは、サイレックスのC-6700WGという機種で、キヤノン専用のものなので購入したのですが、マニュアルが極めて理解不能で加えて、設定の仕方がとてつもなくやりにくく大変苦労しました。
あとこれは自分でやったことがあだになっただけなのですが、無線LANの設定を厳格にしすぎていたため、プリントサーバを認識させるのに大変な設定変更を余儀なくされました。

ネットワーク関係をいじりまくっただけの一日でした。

総務省、「フリーオ」を念頭に、デジタル放送複製制限回避機器の規制を検討

現在の日本の地上波デジタル放送には、コピー制限がかけられています。
よって、HDDに録画したものをDVDなどの媒体に移すともとのHDDからは消えてしまいます。
この点について過剰な規制であるという指摘があり、コピー制限を緩和したダビング10への移行が話し合われているところであることはお伝えしました。
さてそのような状況下で、日本の地上波デジタル放送を受信するチューナーで、複製制限を回避する機能を有するものが台湾で発売され、関係者に大変な衝撃を与えています。
これに対して、総務省は、これを念頭において、そのような機器の規制を検討する方向であることが明らかになりました。
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総務省、「無制限」機の規制を検討・デジタル放送番組の複製(日本経済新聞2007年12月24日)
総務省は地上デジタル放送の番組を録画して無制限にコピーできる海外製の機器の利用を規制する方向で検討する。デジタル番組は複製しても画質が落ちないため、無制限に複製すると著作権者や出演者の利益を侵害し、コンテンツ(情報の中身)産業の育成の障害につながりかねないと判断した。
(略)
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この台湾で販売された機器は「フリーオ」という名称で、数百台を販売後、業者は雲隠れした模様です。
日本へは個人が輸入する形で持ち込まれています。
著作権法の勉強をされている方なら、コピーガードをはずす事は著作権法30条1項2号から著作権法違反(正確には私的目的の複製とはされない)であるのだから、なぜわざわざ新たな規制をそれも総務省が検討するのかおかしく感じられるかもしれません。
業者は台湾にいるとしても、個人が使用することを違法とできるではないかと考えるのは非常にもっともです。
しかし、この「フリーオ」は著作権侵害ではない可能性があるのです。
技術的な問題であるので、詳述は避けますが、コピーガードをはずしているのではなく、信号自体は残しているような仕組みになっているため、著作権法違反になるかが難しいと、入手して解析を行った専門家(日経パソコンの記事)が指摘しています。
著作権法30条1項2号の解釈としては、信号の除去・改変が要件となっているため、日経パソコンの分析が正しいとすると、フリーオを使った地上波デジタルの録画と複製は法的には私的複製ということになり、全くもって合法です。
これは大変な衝撃であり、放送を監督する総務省が対策を考えるのは自然な発想ではないかと思われます。
雲隠れした業者は、再度の販売を行うでしょうから、問題は今回の一件では終わらないと思われます。
さて、ただフリーオの使用に当たって何の犯罪にも該当せず、民事上もまったく違法性はないかというとそうでもありません。
デジタル放送の受信には、B-CASカードがいりますが、こんなとんでもない機械ですから、当然B-CASカードは付属していません。よって購入者は別途カードを入手する必要がありますが、この際、フリーオのマニュアルに具体的な方法は明記されていないものの、購入した個人は、目的を偽って発行を受けると多分カードの発行団体に対する詐欺となるでしょう。
もっとも、自分で購入した適正な機器に付属したカードを使うなら、カードの利用契約違反にはなりますが、別途刑事責任を生じさせるかは微妙でしょう。
最初からフリーオへ転用するつもりなら詐欺かもしれませんが、すでに購入済みのカードなら詐欺にはならないでしょう。
この機器ですが、回路は極めてシンプルであり、原価は極めて安いと考えられます。
よって、当該業者にとっては非常においしい商売になっているようで、この後も続くことが予想されます。
規制のかけすぎがゆえに、あらたにジャンクな問題を生んでしまった感じです。

参考文献として、中山教授の著作権法をあげておきます。
コピーガードの回避が私的複製にならないことについては、246頁以下です。


総務省、「フリーオ」を念頭に、デジタル放送複製制限回避機器の規制を検討

現在の日本の地上波デジタル放送には、コピー制限がかけられています。
よって、HDDに録画したものをDVDなどの媒体に移すともとのHDDからは消えてしまいます。
この点について過剰な規制であるという指摘があり、コピー制限を緩和したダビング10への移行が話し合われているところであることはお伝えしました。

さてそのような状況下で、日本の地上波デジタル放送を受信するチューナーで、複製制限を回避する機能を有するものが台湾で発売され、関係者に大変な衝撃を与えています。

これに対して、総務省は、これを念頭において、そのような機器の規制を検討する方向であることが明らかになりました。

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総務省、「無制限」機の規制を検討・デジタル放送番組の複製(日本経済新聞2007年12月24日)

総務省は地上デジタル放送の番組を録画して無制限にコピーできる海外製の機器の利用を規制する方向で検討する。デジタル番組は複製しても画質が落ちないため、無制限に複製すると著作権者や出演者の利益を侵害し、コンテンツ(情報の中身)産業の育成の障害につながりかねないと判断した。
(略)
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この台湾で販売された機器は「フリーオ」という名称で、数百台を販売後、業者は雲隠れした模様です。
日本へは個人が輸入する形で持ち込まれています。

著作権法の勉強をされている方なら、コピーガードをはずす事は著作権法30条1項2号から著作権法違反(正確には私的目的の複製とはされない)であるのだから、なぜわざわざ新たな規制をそれも総務省が検討するのかおかしく感じられるかもしれません。
業者は台湾にいるとしても、個人が使用することを違法とできるではないかと考えるのは非常にもっともです。

しかし、この「フリーオ」は著作権侵害ではない可能性があるのです。
技術的な問題であるので、詳述は避けますが、コピーガードをはずしているのではなく、信号自体は残しているような仕組みになっているため、著作権法違反になるかが難しいと、入手して解析を行った専門家(日経パソコンの記事)が指摘しています。

著作権法30条1項2号の解釈としては、信号の除去・改変が要件となっているため、日経パソコンの分析が正しいとすると、フリーオを使った地上波デジタルの録画と複製は法的には私的複製ということになり、全くもって合法です。これは大変な衝撃であり、放送を監督する総務省が対策を考えるのは自然な発想ではないかと思われます。

雲隠れした業者は、再度の販売を行うでしょうから、問題は今回の一件では終わらないと思われます。

さて、ただフリーオの使用に当たって何の犯罪にも該当せず、民事上もまったく違法性はないかというとそうでもありません。

デジタル放送の受信には、B-CASカードがいりますが、こんなとんでもない機械ですから、当然B-CASカードは付属していません。よって購入者は別途カードを入手する必要がありますが、この際、フリーオのマニュアルに具体的な方法は明記されていないものの、購入した個人は、目的を偽って発行を受けると多分カードの発行団体に対する詐欺となるでしょう。
もっとも、自分で購入した適正な機器に付属したカードを使うなら、カードの利用契約違反にはなりますが、別途刑事責任を生じさせるかは微妙でしょう。
最初からフリーオへ転用するつもりなら詐欺かもしれませんが、すでに購入済みのカードなら詐欺にはならないでしょう。

この機器ですが、回路は極めてシンプルであり、原価は極めて安いと考えられます。
よって、当該業者にとっては非常においしい商売になっているようで、この後も続くことが予想されます。
規制のかけすぎがゆえに、あらたにジャンクな問題を生んでしまった感じです。