Month: 10月 2005

寄付は控除の対象

帰宅したらメールが30通たまっていてうち26通が迷惑メールという事態に直面、一念発起してメールアドレスを変更しました。

通販やユーザー登録にまで使っているため、面倒なこと限りなく大変でした。

それでもまだ相当漏れがあると思います。やれやれ。

帰宅したら東大法学部からニュースレターと寄付のお願いが来ていました。
これまでの寄付者の名簿がありましたが、著名な弁護士ばっかりが目に付きました。
当たり前といえば当たり前ですかね。

寄付は私もやろうやろうとは思うのですが、振込みに行くのがなかなか面倒で困ってしまいます。
アメリカではクレジットカードによる寄付が多いみたいですが、それはそれで危険そうですし、難しいですね。

大阪地裁、マンション用テレビ番組一括録画システムを著作隣接権侵害と判断

マンション内にに設置して、テレビ番組を一週間分HDDに録画、入居者がマンション内のLANを介して映像を好きな時間に視聴できるというシステムを販売していた会社を関西の民放テレビ5社が連名で販売差止めを訴えていた訴訟の判決が24日に大阪地裁でありました。
大阪地裁はこのシステムを著作隣接権侵害と判断、販売の差止めを認めました。
記事はこちら判決全文はこちら
知財関係となると事実の部分が長くなってしまうため、判決は非常に長いです。
ポイントは2点あります。
①著作権法112条にある差止め請求の対象は条文上、侵害の主体になっており、機器を販売する者自身は録画をするわけではないので、差止請求の対象として該当するか
②マンションの住民が視聴するだけなので私的複製のうちにはいるのではないか
①については、権利侵害をほぼ確実に引き起こす機器の販売は直接の侵害と同視できるとして、112条を類推して差止めを認めました。
テレビの録画しかできないので、それ以外の合法目的の使用の可能性云々がないので当然の考え方ですが、あくまで侵害の主体であるとはしておらず、類推としているところにも注意が要るでしょう。
このような判断をする以上、HDDに録画して住民に視聴させるのは著作権侵害と判断しており、私的複製ではないとしました。
これは録画の主体と視聴の主体が異なるためとしていて、まあ当然といえば当然です。お金のやり取りがなければよいという仕組みになっていないので致し方ないでしょう。
ちなみにあくまで放送事業者としての著作隣接権の侵害であって、テレビ番組の作成者としての著作権本丸の侵害ではないとしました。
これは判決を読んでいただければわかるのですが、訴訟戦略のミスによるもののようなので、別に民法各社には著作権がないわけではありません。
第4章 著作隣接権
第4節 放送事業者の権利           
(複製権)
第98条
放送事業者は、その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は写真その他これに類似する方法により複製する権利を専有する。
(送信可能化権)
第99条の2
放送事業者は、その放送又はこれを受信して行う有線放送を受信して、その放送を送信可能化する権利を専有する。
第7章 権利侵害
(差止請求権)
第112条
1 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
2 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物、侵害の行為によつて作成された物又は専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な措置を請求することができる。

大阪地裁、マンション用テレビ番組一括録画システムを著作隣接権侵害と判断

マンション内にに設置して、テレビ番組を一週間分HDDに録画、入居者がマンション内のLANを介して映像を好きな時間に視聴できるというシステムを販売していた会社を関西の民放テレビ5社が連名で販売差止めを訴えていた訴訟の判決が24日に大阪地裁でありました。

大阪地裁はこのシステムを著作隣接権侵害と判断、販売の差止めを認めました。
記事はこちら判決全文はこちら

知財関係となると事実の部分が長くなってしまうため、判決は非常に長いです。

ポイントは2点あります。
①著作権法112条にある差止め請求の対象は条文上、侵害の主体になっており、機器を販売する者自身は録画をするわけではないので、差止請求の対象として該当するか

②マンションの住民が視聴するだけなので私的複製のうちにはいるのではないか

①については、権利侵害をほぼ確実に引き起こす機器の販売は直接の侵害と同視できるとして、112条を類推して差止めを認めました。
テレビの録画しかできないので、それ以外の合法目的の使用の可能性云々がないので当然の考え方ですが、あくまで侵害の主体であるとはしておらず、類推としているところにも注意が要るでしょう。

このような判断をする以上、HDDに録画して住民に視聴させるのは著作権侵害と判断しており、私的複製ではないとしました。
これは録画の主体と視聴の主体が異なるためとしていて、まあ当然といえば当然です。お金のやり取りがなければよいという仕組みになっていないので致し方ないでしょう。

ちなみにあくまで放送事業者としての著作隣接権の侵害であって、テレビ番組の作成者としての著作権本丸の侵害ではないとしました。

これは判決を読んでいただければわかるのですが、訴訟戦略のミスによるもののようなので、別に民法各社には著作権がないわけではありません。

第4章 著作隣接権
第4節 放送事業者の権利
(複製権)
第98条
放送事業者は、その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は写真その他これに類似する方法により複製する権利を専有する。

(送信可能化権)
第99条の2
放送事業者は、その放送又はこれを受信して行う有線放送を受信して、その放送を送信可能化する権利を専有する。

第7章 権利侵害

(差止請求権)
第112条
1 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、その著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
2 著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物、侵害の行為によつて作成された物又は専ら侵害の行為に供された機械若しくは器具の廃棄その他の侵害の停止又は予防に必要な措置を請求することができる。

精神衛生

この日も接客場面とは異なる理由で精神的に参ることが多発しました。

そろそろいいかげんにしてもらいところです。
言った者勝ちみたいなところがあるので、一度騒ぎが起きてしまうと収拾できないので、どんどん余波が広がるのでした。

聞き分けのよさそうなところにしわ寄せが来るのは当たり前なので、これからは私も態度を改めて行きます。
もう我慢の限界で。

会社生活の悪い面は、他の社員の人事の噂に皆やたらと敏感になることですが、敏感になるだけならまだしも風説の流し合いとまで行くとさすがに辟易します。

普段の仕事振りが余り感心しない社員がせっせと風説を流していると知ったらなおさらです。
そういうわけであんまりいい気分のしない日でした。

ひさしぶり

例によって泊まり勤務でした。

最近やっていなかった久しぶりの仕事をしましたが、特に問題なく終わりました。
でも、やっぱり会社に泊まりこむと疲れます。

何もしなかった一日

昨日に引き続き今日も休みでしたが、色々やろうとは思いつつ結局はどたばたしていてあんまりできませんでした。
これならゲームに没頭でもしていたほうがはるかに充実感はあったでしょう。

明日からまた仕事です。
今月はもう泊まりしかないので、気分もなかなかのりません。

理系の効用

日本では結構ある技術者に経営を任せるというやり方には全く与しませんが、そうでなくても理系の知識を持っておくこと自体は有用だと思います。

別に技術的な話を理解できるというだけにとどまらず、思考法発想法が広がるからです。
進化論などの考え方は社会も漸次発展するという発想を生み出して社会科学に影響した点は大でした。
実は文系の分野とされるところでも、根底の発想自体は科学の発展に影響されている点が大なのです。

少なくとも東大の法科大学院では、法律以外の科目を勉強した経験を重視しているのですが、法律の絡む分野が多様化したというだけではなく、研究者予備軍の採用でもあるわけですから、新たな学問的発展の素地を作ろうという意気込みなのだと個人的には思っています。

【リボルビング過払訴訟】三洋信販、最高裁で訴えを認諾

最高裁で訴えを認諾するという極めて珍しいケースが発生しました。
リボルビング払いで、利息制限法を超える29%の金利を支払った女性が過払い分の利息の返還を三洋信販に求めた訴訟があり、高裁では原告が敗訴しているのですが、最高裁に上告されたところ、最高裁が弁論期日を指定したため、棄却されず判決を出す可能性がでてきたため、三洋信販側がそうなる前に認諾した模様です。
記事はこちら
最高裁では当然ですが認諾を受けて即日、裁判は終了しました。
最高裁が判断しようとしたのは、多分、リボルビング払いにも貸金業規正法のみなし弁済の規定が適用されるかという点だと思われますが、結局、やらずじまいになってしまいました。
まず整理ですが、業として行われる消費貸借契約の金利は、利息制限法により15~20%に制限されています。しかし、貸金業規正法に「みなし弁済」という規定があり、一定の条件を満たしておくと、利息制限法の金利を越える上限金利も民事的には違法ではあるものの刑事的には違法ではない金利を課すことができます。その刑事違法の上限は、出資取締法に定められた29.2%で、多くのサラ金はこの29.2を上限としており、事実上こちらがスタンダードとなるという変則状況を生んでいます。
貸金業の規制等に関する法律
(任意に支払つた場合のみなし弁済)
第43条
1 貸金業者が業として行う金銭を目的とする消費貸借上の利息(利息制限法(昭和二十九年法律第百号)第三条の規定により利息とみなされるものを含む。)の契約に基づき、債務者が利息として任意に支払つた金銭の額が、同法第一条第一項に定める利息の制限額を超える場合において、その支払が次の各号に該当するときは、当該超過部分の支払は、同項の規定にかかわらず、有効な利息の債務の弁済とみなす
一 第十七条第一項(第二十四条第二項、第二十四条の二第二項、第二十四条の三第二項、第二十四条の四第二項及び第二十四条の五第二項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定により第十七条第一項に規定する書面を交付している場合又は同条第二項から第四項まで(第二十四条第二項、第二十四条の二第二項、第二十四条の三第二項、第二十四条の四第二項及び第二十四条の五第二項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定により第十七条第二項から第四項までに規定するすべての書面を交付している場合におけるその交付をしている者に対する貸付けの契約に基づく支払
二 第十八条第一項(第二十四条第二項、第二十四条の二第二項、第二十四条の三第二項、第二十四条の四第二項及び第二十四条の五第二項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定により第十八条第一項に規定する書面を交付した場合における同項の弁済に係る支払
2 前項の規定は、次の各号に掲げる支払に係る同項の超過部分の支払については、適用しない。
一 第三十六条の規定による業務の停止の処分に違反して貸付けの契約が締結された場合又は当該処分に違反して締結された貸付けに係る契約について保証契約が締結された場合における当該貸付けの契約又は当該保証契約に基づく支払
二 物価統制令第十二条の規定に違反して締結された貸付けの契約又は同条の規定に違反して締結された貸付けに係る契約に係る保証契約に基づく支払
三 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律第五条第二項の規定に違反して締結された貸付けに係る契約又は当該貸付けに係る契約に係る保証契約に基づく支払
3 前二項の規定は、貸金業者が業として行う金銭を目的とする消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定に基づき、債務者が賠償として任意に支払つた金銭の額が、利息制限法第四条第一項に定める賠償額の予定の制限額を超える場合において、その支払が第一項各号に該当するときに準用する。
出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律
(高金利の処罰)
第5条
1 金銭の貸付けを行う者が、年百九・五パーセント(二月二十九日を含む一年については年百九・八パーセントとし、一日当たりについては〇・三パーセントとする。)を超える割合による利息(債務の不履行について予定される賠償額を含む。以下同じ。)の契約をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 前項の規定にかかわらず、金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年二十九・二パーセント(二月二十九日を含む一年については年二十九・二八パーセントとし、一日当たりについては〇・〇八パーセントとする。)を超える割合による利息の契約をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。3 前二項に規定する割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者は、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
4 前三項の規定の適用については、貸付けの期間が十五日未満であるときは、これを十五日として利息を計算するものとする。
5 第一項から第三項までの規定の適用については、利息を天引する方法による金銭の貸付けにあつては、その交付額を元本額として利息を計算するものとする。
6 一年分に満たない利息を元本に組み入れる契約がある場合においては、元利金のうち当初の元本を超える金額を利息とみなして第一項から第三項までの規定を適用する。
7 金銭の貸付けを行う者がその貸付けに関し受ける金銭は、礼金、割引料、手数料、調査料その他何らの名義をもつてするを問わず、利息とみなして第一項及び第二項の規定を適用する。貸し付けられた金銭について支払を受領し、又は要求する者が、その受領又は要求に関し受ける元本以外の金銭についても、同様に利息とみなして第三項の規定を適用する。
一定の条件とは、要するに書面の交付と受取証書の交付なのですが、最近の判例では、この要件を厳格に解してみなし弁済の規定が適用される場合にあたらないとする判断が相次いでいます。
こういった要件の厳格判断をするつもりだったのか、リボ払いにはそもそも適用されないという判断をするつもりだったのかは今となっては定かではありません。後者にすると理論構成に相当無理が出てくるので、要件を厳格に判断⇒差し戻しとなるはずだったのではないかと思います。

野武士

伊藤忠の丹羽宇一郎会長の「人は仕事で磨かれる」を読み終わりました。

反骨精神の塊みたいな方であるのがよくわかりました。
こういった気骨のある方も日本人の一部には必ずいるもので、「他に例を見ない」訳ではありませんが、なんとなく大人になって大人しくなっていくのが普通である中で、貫き通すというのはたいしたものです。

ただ、一般的にそういった人は煙たがられるので、人材と見てくれる上役がいるかが決定的に作用しますね。

肝心の内容ですが、日本人の傾向について「ブランコが揺れすぎる」という表現を使っておられますが、悪いとコテンパンにたたいてつぶしてしまい、ほめると極端なまでに神輿を担ぐことを懸念している下りがあります。この点は同感です。
たしかにその気はかなりあり、熱しやすく冷めやすく、一極集中で消費しつくす気があります。
マスコミ報道なんか見ていると、よくわかってもいないのにたたくだけたたくみたいなことをやたらとするので、特によく分かりますが、扱う当事者の品性の問題が反映しているのでしょう。

引っかかった点ですが、こういった気骨のある方は先に価値観が出来上がっていることが多いので、所々論理的でなく、「日本は既存のどれでもない新たな道を進まねばならない」的な論が出てきます。
弁論やディベートのやりすぎのせいか、本当にそうかどうかは、様々な要因とコスト分析をしないと言い切れないように思えてしまうのは弁論部出身者の悪い病気でしょうか。
日本人にあった未来は今の世界の模倣ではなく作り出さなければいけないという類の考え方は、根底に日本特殊論的な思想が潜んでいるので、そこを無前提にすると下手をすると思考停止に陥るんですよね。

実際は、世間は伊藤忠そのものをお神輿化しています。
果たして丹羽氏が本書で示した思いは、その通りに伝わるのか若干の疑問なしとはしません。