Month: 10月 2003

技術屋

日本は技術立国であるせいか、
技術というといいものと無前提に思いがちではないでしょうか。
最近の発明報酬をめぐる話題も、技術信仰のせいでかなりバイアスがかかっているような気がします。

前に出てきたMさんから聞いたはなしですが、Mさんがいすずに経営者として乗り込んだとき、
ガソリンタンクの浮きだけで何百種類もあり、それだけで倉庫が埋まっていたそうです。
Mさんは、無駄だとして共通化により数を減らすように求めたところ、
担当の技術者はなんやかんや理由をつけて、抵抗したそうです。
しかし結局押し切ったところ、別に問題なく共通化できたそうです。
Mさんの結論としては、技術屋は自分の上げた成果や仕事を大切にするので
経営の観点からは、困り者なのだそうです。

そういう話は結構聞きます。
他の会社の方も、技術屋の技術のことしか考えていないよとか仰ってました。
なるほど。

Made in Japan

冷蔵庫がこわれたので、ヤマダ電機に買いに行ったら、意外なところで
日本メーカーの強みを発見。
日本製冷蔵庫は、省エネに関しては、韓国の比ではなく、世界で最も燃費のいい冷蔵庫であることがわかりました。

ただ価格差を電気代で吸収するのは、かなりの期間かかりますが…。

行間を読む癖

専門的に勉強すると新聞記事が気になることがあります。

日本経済新聞:2003/10/24より

公取委、キヤノンに立ち入り検査

 公正取引委員会は23日、独占禁止法違反(不公正な取引方法)容疑でキヤノンの東京都大田区の本社を立ち入り検査した。プリンター用のトナーカートリッジについて、製品の仕様を変更し自社の純正品以外を使えないようにするなどして他のカートリッジ販売業者の業務を不当に妨害した疑い。
 関係者によると、キヤノンはオフィス向けカラーレーザービームプリンター(LBP)の新製品の発売ごとにトナーカートリッジの仕様を変更するなどして、同社製プリンター用のトナーカートリッジを販売する他の業者の業務を不当に妨害した疑いが持たれている。公取委はカートリッジの仕様変更によって純正品以外の販売を抑えようとしていた、とみている。

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さすがにこの理由付けには無理がありそう。
設計は自由だろうし、機種を改めるごとに、やたらと部品の仕様を変更しているのは
エプソンとか他社でもしていること。
昔から公取は、シェア一番のところだけを象徴的に手入れに入るけど、それならむしろエプソンのほうに入るべきでしょう。
エプソンのほうがインクやトナーの共通性が低く、機種ごとに違う傾向が高い。
キャノンは、ある程度は共通。
それとも利益が一番のところに手入れをすることに決めたのか。

何か別のことで調べに入ったのではないかと勘繰りたくなる記事です。

あっ、明日は「富の攻防」がある日だ。
ちゃんと録画しなくては。

ブランド

日本最大のブランドといったらいい意味でも悪い意味でもSONYでしょう。

海外でも有名ですし、たいていの日本人はSONYというと日本を代表する企業を思い浮かべるはずです。
しかし、家電メーカーでありながら、SONYの技術力にはかなり疑問符がつくような気がします。

バイオはなぜか売り上げがいいですけど、SONYはwin95発売にあわせてPC生産に再度乗り出したので
NECや富士通に比べて、技術の蓄積がないようです。
バイオは、結構、欠陥があるので、詳しい人の間では評判が悪いです。

個人的にもSONYの製品にひどい目にあっています。
PCの周辺機器(ICメモリーレコーダー)のドライバなのですが、これを入れたらwindowsの調子が悪くり、ひどいときはPCが勝手に落ちるようになりました。

ソフトウェアに力を入れるといっているくせに、どうも掛け声倒れのような気がします。
事実、SONYのソフトウェア開発会社は、コンシューマー相手のソフト販売をやめました。
販売をやめるかわりにバイオにプレインストールで搭載して、バイオの商品価値を高めるためと説明していましたが
これは、自分たちの手の届く環境で使用してもらわないとどうなるかわからないことの裏返しなのではと思います。

SONYは今後、バイオのブランドで周辺機器を大々的に売るそうですが
ドライバはどうするのでしょうか。気になるところです。

各国の法秩序

今日は法律ネタを一つ。

日本の国際私法は、ドイツ法を母法としていて、作った当時(明治時代)は世界の最先端だったのですが、
例によって今では時代に合わなくなってきています。
家族法部分については、平成元年改正をして対処して、現在財産法部分について改正中
(担保物権や債権譲渡について大規模に手当てをして、
グローバル化した資本移動に対処する予定ですが、これについては後日)なのですが
もうすんだはずの家族法部分にもなにやら怪しい感じが…。

日本の国際私法では、国際結婚の成立要件(つまり結婚できるかできないかという入り口)の準拠法は、
配分的連結といって、それぞれの当事者の本国法を適用して、
夫となる人、妻となる人それぞれの本国法(つまり国籍を有している国の法)
を適用して方式や要件を満たせばいいとしています。
よって、当該国の婚姻法は相手側には及ばないということを大原則としているわけです。
婚姻ということが世界的に、ある程度の年齢になった男女が結婚して
その後の生活を共にするということで一致しているなら、
分けてしまってもいいのでしょうが
婚姻って世界的に内容がかなり異なりますよね。

特に問題となるのは、オランダで認められてしまった同姓間での婚姻です。
配分的連結を突き詰めると、日本とオランダの同姓愛者は、
婚姻できることになってしまいます。
日本法は同姓婚を認めていないのに。

実は婚姻の成立に配分的連結を用いるのはかなり珍しいのですが、
なぜか上でいったような問題も含めて、議論されることはないんですよね。
なんでだろうか。

マニフェスト

選挙戦ということで、マニフェストがマスコミの話題にのぼらない日はありませんが
政治的マニフェスト説を知っている身としては、胡散臭いとしか感じません。
民主党のマニフェストを見てみましたが、社会党系の議員に配慮したと思われる箇所が
あちこちにありますね。
党首みずから学生時代に政治に目覚めたくちですから、
やはり基本的な部分は変わらないのですね。

埼玉県は先の知事選の結果がああでしたので、先にマニフェスト実行中のはずなのですが
そもそも内容がなかったので、あのまま実行されても困るというものです。

歳出削減につながるのは、知事給与の2割削減くらいで
あとはむしろ歳出が増えることばかり約束していたのですが、これからどうなるのでしょう。

特に警察官の大幅増員と埼玉高速鉄道の延伸にはお金がかかりそうです。
埼玉高速鉄道は破綻するのではないかと思います。
しかし、一方では土屋県政の大規模開発を否定していたような気も…。

ちなみに知事給与の2割カットは土屋前知事も実施していたことなので
このままでは歳出削減はゼロというのが事実なのです。

果たしてどうなるんだ埼玉県。やっぱり、さいたまさいたましているしかないんでしょうか。

上田知事は、初登庁の日、路線バスで埼玉県庁までやってきたそうです。

守れ僕らの利益団体

日本で言う改革とは、要するに、既得権益を有している利益団体の解体をさすようですね。

今、狙われているのは、建設、郵便、医療、司法などですが、このままいくなら
いずれ農業にも手を入れなくてはいけないでしょう。
特に農協は問題でしょう。あれはいつか解体する必要があるのでは。

日本は、各種利益団体を通じて、よく言えば、秩序ある発展を図ってきたわけですが
その結果、どの分野も、中途半端にしか発展しなかった印象がします。
特に司法は先進国中最低ではないかと思えます。

それはおいとくとして、ギルド化というものは考え物ですよね。
個人では非力なので集団になるというのは合理的な選択ですし
結社の自由があるのですから、当然です。
しかし、集団となると政治的影響力を行使するようになることを考えると
集団ができるというのは危険ですね。
ローマ帝国について読んでいたところ、
ローマ帝国では、政治結社化を嫌って、職能組合をなかなか認めなかったそうです。

金の集まるところに色々な有象無象が集まるのは世の常ですが、
改革の結果、現行の既得権益が失われ、
どこにシフトしていくのかは興味深いところだと思います。
個人的には、次の怪しい溜まり場は福祉とNPOではないかと思っています。

アメリカナイズ

外国法事務弁護士に関する規制が改められまして
外国法事務弁護士が日本人弁護士を雇うことができるようになります。

業務上の指示等もするようになるでしょうから、いよいよ日本の弁護士事務所も
アメリカの大手事務所の下にぶら下がることになるでしょう。
生き残れるところはいくつあるのでしょうか。

この議論をリードしたのは、司法制度改革推進本部の国際化検討委員会ですが
座長が柏木先生で道垣内教授や久保利弁護士も参加していました。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sihou/kentoukai/kokusaika/dai13/13gijiroku.html

やり取りをみていると、柏木先生の日本の弁護士に対する不信はものすごいものがあります。
前に仰ってましたが、柏木先生は、完全にアメリカナイズされてしまっているそうで、
日本の制度、特に弁護士に対しては不信が強いのだそうです。
それに比べると、日本にわざわざ来ている外国人は日本化しているそうです。
フット先生などはそうなのでしょうか。

ちなみにドイツなど大陸法国の重鎮でもアメリカの弁護士事務所の進出は目覚しく
従来からのドイツの弁護士は太刀打ちできず、どんどん傘下に入っていっているそうです。

会計の次は、法律というわけですね。

圏央道

今日はお墓参りにあきる野市に行ってきました。

最近、注目されている圏央道の暫定開業部分を通っていってきました。
まだ関越自動車道の鶴ヶ島から分岐して東京都の日出町までしか開通していないので
がらがらです。
まあ中央道や東名道、東北道とつながると極めて重要な道路になると思われます。

ただこの道路は、全般的に規格が低いですね。
2車線しかないし、照明もなし。車線も狭いし、急カーブはあるし、アップダウンも激しいです。
特に圧巻は、多摩川を渡る2層構造の橋梁と用地買収を半分で済ますための2層構造のトンネルです。
建設に当たってお金をかけたくないんだなというのがよくわかります。

でも、これで本格開通したら事故が多発しそう。

報酬と人材の関係

アメリカの役人の給与は最低に抑えられていて、人材は民間にあるべしとなっているのは
有名な話ですが、米軍の給与も低いのですね。
http://www.zakzak.co.jp/top/t-2003_03/2t2003032906.html

恩給とかがしっかりしてるので一概に比べられませんが、直感的には安いようです。

ただ、それでも米軍は人材の宝庫らしいですね。
ジャックウェルチは、佐官級の将校を随分とGEへと引き抜いていましたから。
仕事を移るのが当然とすると、公的部門は低い給与でも一旗上げるまでの人材が集うので、
問題なく機能するということなのでしょうか。

一ついえるのは、給料をよくすればいい人材が集まったり、社員が知恵を出すようになるとは
必ずしもいえないことですね。
NTTも一時期やたらと給与を上げたものですが、人件費がかさんだだけに終わったそうです。