法律情報

最高裁、抵当権の被担保債権が免責許可決定を受けた場合、当該抵当権は民法396条の適用は受けず、20年の消滅時効にかかると判示

抵当権は、民法396条によって被担保債権と同時でなければ時効消滅しないと定められています。

これは、担保にするために抵当権を設定しているのに先に時効消滅してしまっては意味がないのと、自らの債務の履行は怠りながら、抵当権の消滅を主張することは信義則に反するからとされています。この信義則という点から、396条は債務者及び物上保証人に対してと対象を限っています。

 

(抵当権の消滅時効)

第三百九十六条 抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない。

 

この度、被担保債権が債務者の破産とその後の免責許可決定によって、債務としては究極的に弁済しなくてよくなったために、根抵当権の帰趨が問題となるという事案について判例が出されました。

最高裁判所第二小法廷 平成30年2月23日判決 平成29(受)468 建物根抵当権設定仮登記抹消登記手続請求事件

原判決は、396条を形式的に適用して、免責許可決定が出ると消滅時効の進行が観念できないとして、被担保債権が時効消滅しないので、ずっと存続するという帰結を導いていました。

これに対して最高裁は、消滅しない抵当権を民法が想定しているとは考え難いとして、民法396条は被担保債権たる債権に消滅時効が観念されない場合には適用はないとして、消滅時効の原則に戻り、債権または所有権以外の財産権に該当するとして、20年の消滅時効にかかるとしました。

消滅時効がなく永遠に存続する所有権以外の財産権があってもおかしくないとは思いますが、それが被担保債権について免責許可決定が出た場合の抵当権というのではいくらなんでも特殊過ぎ、むしろ抵当権だけ永遠に存続するというのはどういうことなのかと疑問に考えられますので、消滅時効がないことを正当化する理由がなく、最高裁の言うとおりだと思われます。

京都大学iPS細胞研究所、有期雇用職員の一部を無期転換

京都大学iPS細胞研究所が、研究者の研究環境の改善のためとして、有期雇用の職員の一部を無期転換したことが明らかになりました。

京大iPS研、有期雇用職員を寄付金で無期転換  :日本経済新聞 

2018/4/30

寄付金を財源にして有期雇用の教職員のうち13人を4月から無期雇用に転換した。研究者や研究を支援する職員で、優れた研究業績や組織運営上の貢献などを考慮した。研究環境が改善し、研究者が研究に集中したり長期的な視野で研究テーマを設定したりしやすくなり、研究活動が活性化すると期待する。

 京大本部の人事課によると、寄付金を財源にした無期雇用転換は珍しい。

(略)

昨今みられるようになっている研究不正がこちらでも発生したこともあり、長期的な視点で研究に打ち込めるようにとの対策の性格もあると思われます。

もっとも、原資は寄付金であり、恒久的な財源ではないことから、限界があるようで、約300人の職員のうち、9割が有期雇用であり、無期転換したのは13人とのことです。

最高裁、滞納処分による差押後、競売開始前に設定された賃借権により使用収益する者は、民法395条の競売手続の開始前から使用収益する者に該当すると判示

民法395条に抵当権に対抗できない抵当建物使用者の引渡しの猶予についての条文がありますが、この条文に該当する例について判示した最高裁判決が出ましたので取り上げます。

最高裁判所第三小法廷平成30年4月17日決定 平成30(許)3 不動産引渡命令に対する執行抗告審の取消決定に対する許可抗告事件

民法395条には、昔悪名高かった短期賃貸借に代わって、抵当権に対抗力がない建物を使用収益する者は、引渡しの猶予だけが認められているとする規定があります。

 

(抵当建物使用者の引渡しの猶予)

第三百九十五条 抵当権者に対抗することができない賃貸借により抵当権の目的である建物の使用又は収益をする者であって次に掲げるもの(次項において「抵当建物使用者」という。)は、その建物の競売における買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。

一 競売手続の開始前から使用又は収益をする者

二 強制管理又は担保不動産収益執行の管理人が競売手続の開始後にした賃貸借により使用又は収益をする者

2 前項の規定は、買受人の買受けの時より後に同項の建物の使用をしたことの対価について、買受人が抵当建物使用者に対し相当の期間を定めてその一箇月分以上の支払の催告をし、その相当の期間内に履行がない場合には、適用しない。

 

それほど大きな効力はなさそうなのですが、この条文が問題となる事件が起きました。

要するに本件は、抵当権の設定後に設定された賃貸借によって使用収益が開始され、その後、担保権実行がされたという事案なのですが、本来なら引渡し猶予となりそうなのですが、この賃貸借が滞納処分による差し押さえの後に設定された点をとらえて、395条の競売の開始前から使用収益をする者に当たらないと主張して、直ちに引き渡しを求めたというものです。

これに対して最高裁は、引渡し猶予の制度には特別な効果があることから、要件の明確性が必要であることを指摘して、抗告を棄却しました。

要件の明確性の点から、滞納処分に劣後することは、競売開始前から使用収益していないことにはならないと判断したわけです。

滞納処分と競売の手続自体はさすがに異なるため、これはその通りでしょう。

実質的に考えてみても、差押えの段階ではまだ使用収益する権利は失われない一方、民法395条によって一つのターニングポイントにされている競売手続開始は、ここからある意味、使用収益に制限がかかる時点ということですので、別物と考えるほかないでしょう。

差押えが租税滞納処分によるものであったとしても、国税徴収法69条から使用収益は原則可能になっていることから、性質がそれほど変わるわけではないわけです。

民法395条についての初めての判例だと思われまして、その意味では興味深いですが、ある意味、条文通りの帰結であったといえるように思われます。

大阪高裁、別居中の妻が凍結保存された受精卵を用いて夫の同意なく出産した場合でも、嫡出は推定されるとして、父が親子関係不存在確認訴訟で争うのは不適法と判示

何を言っているのかわからないタイトルになって申し訳ないですが、家族法分野において興味深い判決がありましたので取り上げます。

父子関係再び認定 凍結卵無断出産、大阪高裁  :日本経済新聞 2018/4/26 18:20

別居中だった元妻が凍結保存していた受精卵を無断で使って女児を出産したとして、奈良県在住の外国籍の40代男性が女児との間に父子関係がないことの確認を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁(江口とし子裁判長)は26日、訴えを却下した一審・奈良家裁判決を支持し、男性側の控訴を棄却した。男性側の代理人弁護士は上告する方針を示した。

 江口裁判長は判決理由で、元妻が女児を妊娠した2014年7月ごろ、男性は別居中だったが、長男を含めた3人で外出するなどしており「夫婦の実態が失われていたとはいえない」と指摘。男性が受精卵の母体移植に同意していないことは、妻が婚姻中に妊娠した子を夫の子とする民法の「嫡出推定」を否定する理由にはならないと判断した。

 一審判決は生殖補助医療で生まれた子と夫の間に法的な父子関係を認めるためには、夫が受精卵の移植に同意していることが必要との判断を示した。控訴審判決はこの点に言及しなかった。

 判決などによると、男性は04年に元妻と結婚。10年、奈良市のクリニックで体外受精を行い、複数の受精卵を凍結保存した。一部の受精卵を使い、11年に長男が生まれたが、13年に別居。元妻は14年、男性に無断で残りの受精卵を移植し、15年に女児を出産。16年に離婚が成立した。

 

実のところ、法的には争い方の選択について判示しているだけで親子関係を認定したのとは異なるため、上記報道のタイトルは若干ミスリードなのではないかと思われます。

本件は要するに、父親の側から親子関係を争う場合の事件なのですが、そもそもの出生が体外受精によって凍結保存された受精卵を使用した出産であったという事情がある場合というものです。

婚姻中に懐胎して出生した子について、父親の方から親子関係を争う場合には、嫡出推定がされている場合には、嫡出否認の訴えであり提訴期間の制限がありますが、嫡出推定が働かない場合には、親子関係不存在確認の訴えで争うことになり提訴期間の制限がないことになります。

本件では、提訴期間の問題があることから親子関係不存在確認訴訟で争える場合であるという主張がなされた事件と考えられます。

すると形式的には婚姻中の懐胎であるものの嫡出推定が及ばないことを主張しないといけないわけですが、嫡出推定が及ばないことは、伝統的には、その間はすでに婚姻関係が破たんしていたとか、長期にわたる出張などで接触がなかったなどという場合が例として挙げられているわけです。

しかし本件は以前の体外受精による凍結保存した受精卵ということであり、その時には婚姻関係が破たんしていたとかそのようなことはおよそないと考えられるわけで、伝統的な議論が全く妥当しないわけです。

そこで、原判決は体外受精の場合については夫の同意などの要件を考案することを試みていたようなのですが、本件では生物学的には父親である点も踏まえてだと思うのですが、原則論を採用したということと見受けられました。

この分野は生殖医療の進歩などにまったく追いついてないとよく指摘されているところですが、本件はひとまず生物学的な意味を重視しつつ、親子関係を固定化して安定を図るという点も併せ持っている民法の考え方に依拠すると導かれる結論になったといえそうです。

裁判例情報

大阪高裁平成30年4月26日判決

松山地裁、井関農機のグループ会社の契約社員が手当や賞与の不支給を違法と主張して提訴した損害賠償請求訴訟で、手当について不合理な待遇格差であるとして約232万円の支払を命じる

いわゆる労働契約法20条訴訟で新たな裁判例が出ました。

違法格差認め手当支払い命令 井関農機グループ2社に  :日本経済新聞 2018/4/25 7:39

正社員と同じ業務なのに、手当が支払われず賞与に格差があるのは違法だとして、井関農機(松山市)のグループ会社2社の契約社員5人が2社に計約773万円の支払いなどを求めた訴訟の判決で、松山地裁(久保井恵子裁判長)は24日、手当の不支給を違法と認め、計約232万円の支払いを命じた。賞与については認めなかった。

 訴えていたのは「井関松山ファクトリー」の2人と「井関松山製造所」の3人で、訴訟としては2件。

 久保井裁判長はそれぞれの判決で、契約社員と正社員の間で「業務の内容に大きな相違があるとはいえない」と認定。住宅手当や家族手当の他、年齢に応じて生活費を補助する物価手当、欠勤がない場合に支払われる精勤手当の不支給は、労働契約法20条で禁じる「不合理な待遇格差」に当たるとした。

 一方、賞与の格差については契約社員も10万円程度が「寸志」として年2回支払われており、「有為な人材の獲得と定着のために一定の合理性が認められる」などとし、違法性を否定した。

(略)

判決全文については確認できていないのですが、業務の内容に大きな相違があるとは言えないとしたとされていますが、結論は一部認容なので、違いについても認定しているところがあるものと思われます。

また、手当は違法としつつ、賞与については寸志としての支給があることから違法としなかった点は注目に値すると思われます。

もっとも、住宅手当、家族手当、生活費の補助の物価手当、精勤手当などはどれもかなり伝統的な手当であり、業務や職務と直結しない手当の項目が多数並んでいるという点からして労務管理としてどうなのだろうかという感じがしないでもありません。

 

 

三菱商事、相談役、特別顧問制度を実質的に廃止

相談役、顧問などの社長、会長退任後の役職について廃止または見直しの動きが強まっていますが、三菱商事も見直し、実質的には廃止といえる制度変更を行うことが明らかになりました。

社長・会長退任後の相談役・特別顧問制度に関するお知らせ

上記のリリースは現況報告が主たる内容になっていますが、最後に相談役を非常勤かつ無報酬、特別顧問は今後任命しないとされており、制度変更といえる内容が記載されています。

廃止の動きが強まっていますが、JALのようにディスクロージャーをより行いつつ制度は維持する企業、トヨタのように独立役員が評価する仕組みを導入する企業など、変化の方向性は分かれており、当面は様々な動きがみられるものと思われます。

両備バス労働組合、新規バス路線の参入をめぐり中国運輸局の認可は違法と主張してストライキを実施

岡山市内のバスの新規参入をめぐって両備ホールディングスが問題提起していましたが、労働組合も雇用が脅かされるとしてストライキを行って、当局の認可に対して抗議をする事態になっています。

両備バス労組が時限スト 八晃の新路線参入巡り抗議  :日本経済新聞 2018/4/23 19:59

両備ホールディングス(HD)のバス事業の労働組合、両備バス労働組合(岡山市)は23日、岡山市の中心部と東部を結ぶ主力路線を対象に、午後1時から1時間のストライキを行った。同路線への八晃運輸(同)の「めぐりん」の参入を巡り、岡山市の道路占用許可に不備があり、「中国運輸局の認可は違法」と主張。参入で黒字が圧迫され、路線網や賃金、雇用を守れなくなるとしている。

 両備HDによると、ストで上下計16本が運休し約200人に影響が出たという。同社の主力である西大寺線には、八晃運輸が低運賃循環バス「めぐりん」の新路線の参入を申請。中国運輸局が2月に認可し、八晃は今月27日の運行開始を予定している。

 岡山市で開いた決起集会には、組合員ら約200人が参加。高木秀治執行委員長は「地域の方には迷惑をかけるが、今回の参入はどう考えてもおかしい」と訴えた。同労組は26日に西大寺線で時限スト、27日は全路線で終日ストを予定。同じ両備グループの岡山電気軌道労組でも、27日にバスと路面電車の全路線で終日ストを計画している。

 

両備ホールディングスのウェブサイトでは、ストライキの趣旨を組合は以下のように主張している模様です。

ストライキ通告書について | 両備グループ ポータルサイト – Ryobi Group -

1.趣旨

①現在両備バスが運行している西大寺線に対して、競合他社であるH社が新規参入してきたが、同社の参入は不当に低廉な運賃での参入であり、これにより両備バスは著しい業績悪化(年間約1億6000万円の減収)が見込まれる。

②上記の業績悪化により、両備バス労働組合員の大幅な減収が見込まれるほか、事業存続の為、複数の赤字路線が廃止されるおそれもあり、最悪の場合両備バス労働組合員の雇用が危ぶまれる。

③かかる事態を回避し、組合員の雇用と生活を維持するために、争議行為を行うとともに、上記の不当な認可を行った行政に対しても抗議をしていく。

 

雇用が脅かされるとはしているものの、今回の事態は会社が招いたわけではなく、行政への抗議ともされています。

すると、使用者に処分することのできない問題に対してストライキをしていることになりかねず、いわゆる政治ストにすぎない可能性があります。

このような態様のストライキに正当性があるかについては、議論のあるところです。

政治ストに理解を示す学説だと、労働法制に関する主張のストライキは許されるのではないかとしているくらいですので、今回のも正当性があるとするのかもしれませんが、菅野説では、使用者に処分できない、団交で解決できる問題でないならば正当性がないのではないかとされているので、この立場では正当性がないことになりそうです。

上記ウェブサイトでは会社は特に見解を示していませんが、私見では法的には微妙なストライキなのではないかと感じるところです。

最高裁、ハマキョウレックス事件で弁論を開く 判決は長澤運輸事件と同じく6月1日

正規従業員と非正規従業員の基本給や手当の違いが労働契約法20条の問題となっている事件の先行事例にあたるハマキョウレックス事件の最高裁での弁論が開かれました。判決は6月1日に指定され、長澤運輸事件と同日になることが決まりました。

正社員と契約社員の待遇差 最高裁で弁論  :日本経済新聞 2018/4/23 17:45

業務内容が同じなのに、正社員と契約社員で賃金や手当に差をつけることの是非が争われた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)は23日、当事者の主張を聞く弁論を開いた。判決は6月1日。正社員と非正社員の待遇に不合理な差をつけることを禁じた労働契約法20条の解釈を巡り、最高裁は初の判断を示すとみられる。

 原告は、物流大手「ハマキョウレックス」(浜松市)の契約社員の男性運転手。2016年7月の二審・大阪高裁判決は、「通勤手当」や「無事故手当」など4種類の手当について、正社員との格差を不合理と指摘。同社に差額分計77万円の支払いを命じた。

 原告側はこの日の弁論で、同法20条の適用について「職務内容という客観的な要素を最も重視すべきで、合理的に説明できない格差は原則無効と解釈すべきだ」と主張。「正規労働者と非正規労働者の不合理な格差は、放置できない状況になっている」と訴えた。

 一方、会社側は「人手不足が深刻ないま、人材獲得のため正社員に手当を支給したり福利厚生を充実させたりすることは、会社の合理的な裁量の範囲内にある」と主張。各種手当の差は不合理ではないと述べた。

(略)

 

労働契約法20条をめぐる訴訟は、実際のところ、職務内容や人事の範囲を検討した結果、完全に同じということはそうはないことと、その違いを基本給の金額に換算していくらということを説得的に言いにくいということもあり、結果、たどり着いたのが手当であり、手当の趣旨が妥当するかが主戦場になってしまうという状況を生んでいます。現在用意されている立法でも、この判断枠組みを一般化する方向であるので、最高裁の判断もこの中において、統一的な判断基準を示すのではないかと私見では予想しています。

ちなみに手当が主戦場になってしまうというのは、比較法的には結構、珍しい事態であるほか、そもそも近時、成果主義的な賃金制度が徐々に浸透してきており、手当を整理する方向が出てきているため、そもそも論的に限界のある話なのではないかという印象があります。

JPホールディングスの筆頭株主の投資会社が、同社の臨時株主総会において議決権行使の参入に不正があったとして損害賠償請求訴訟を提起

保育大手のJPホールディングスでは、経営権をめぐり混乱の様相を呈していますが、その一端である3月23日の臨時株主総会の議決権行使をめぐる同社の扱いに不正があったとして、筆頭株主が損害賠償請求訴訟を提起する事態になったことが明らかになりました。

筆頭株主、JPHDを提訴 「臨時総会の議決権で不正」 :日本経済新聞 2018/4/21

臨時株主総会での議決権行使の算入に不正があり、多額の損害を被ったとして、保育サービス大手、JPホールディングス(HD)の筆頭株主で投資会社のマザーケアジャパン(東京・新宿)が20日、JPHDに約2億6480万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

 訴状によると、今年3月23日のJPHDの臨時株主総会で、マザーケアジャパンの議決権行使の結果を「無効」「賛否不明」などとしたことでJPHDの荻田和宏社長の解任を求める株主提案が否決され、財産権を侵害されたなどとしている。(略)

 

マザーケアジャパン、JPホールディングスの双方のウェブサイトではこの件についてまだ確認できていないのですが、問題とされている議決権の扱いの件は、適時開示において以下のように記載されている点ではないかと思われます。

 

EDINET

(4) 株主総会に出席した株主の議決権の数の一部を加算しなかった理由

本株主総会前日までの事前行使分及び当日出席の一部の株主から議案の賛否に関して確認できたものを合計したことにより否決の要件を満たし、会社法上適法に決議が成立したため、本株主総会に出席した株主のうち、賛否の確認ができていない議決権の数は加算しておりません。

なお、賛成割合については、当日出席株主のうち賛否を確認できなかった株主の議決権の数も分母に加算して計算しています。

 

マザーケアジャパンの主張の当否はともかく、これを争う方法として損害賠償請求訴訟が選択されている点も、興味深いところと見受けられます。株主たちはさらなる臨時株主総会の開催を請求しており、この株主総会の議決を争うこと自体を目的としていないということが表れているのかもしれません。

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最高裁、長澤運輸事件で弁論を開く。判決は6月1日

定年再雇用で仕事が変わらず賃金が下がったのを、労働契約法20条違反と主張したいわゆる長澤運輸事件の上告審で、20日、弁論が開かれ、判決は6月1日と指定されました。

最高裁:再雇用賃下げ、初判断へ 原告「正社員と同じ仕事」 – 毎日新聞 2018年4月21日

仕事内容は同じなのに定年後の再雇用で賃金を減らされたのは違法だとして、横浜市の運送会社「長沢運輸」で働く契約社員の運転手3人が正社員との賃金差額を支払うよう同社に求めた訴訟の上告審弁論が20日、最高裁第2小法廷(山本庸幸(つねゆき)裁判長)であった。運転手側は逆転敗訴した2審判決の破棄を求め、会社側は維持を求めて結審した。判決は6月1日に言い渡される。

(略)

労働契約法20条にある有期雇用の不合理な労働条件の禁止に条文に関する事件なのですが、いわゆる正規と非正規の違いではなく、定年再雇用の労働条件の問題であるところが、特徴的な事件となっています。正規と非正規の違いのケースであるハマキョウレックス事件もこれに続いて最高裁で弁論が開かれることから、近い論点の事件について統一的に判断をするものと思われます。

 

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