介護分野の技能実習生がその後、国家試験に合格する等すれば、介護の在留資格で継続的に日本で就労する制度が開始


新年早々、日経が取り上げた記事なのですが、介護分野の技能実習生について、その後、日本で継続して働くことができるように在留資格ができる旨の報道がありました。

介護実習生に在留資格、厚労・法務省、国家試験合格で、深刻な人材不足補う、「技能移転」どう整合性。2018/01/03  日本経済新聞 朝刊  3ページ 

 厚生労働省と法務省は介護現場で受け入れが始まる外国人技能実習生について、介護福祉士の国家試験に合格すれば日本で働き続けることができるように制度を見直す。2025年度に37万人超の人材が不足するとされる介護現場では貴重な担い手となる。途上国への技能の移転を目的とした技能実習制度の本来の趣旨とどう整合性を図るかが課題となる。
 技能実習は発展途上国との技術協力や国際貢献を目的に、労働現場で外国人を実習生として受け入れる制度。建設業や農業などに加え、17年11月から介護が新たな受け入れ先となった。同制度では初めての対人サービスとなり、18年中に実習生の第1陣が来日する。
 現行制度でも一定の実務経験などの条件を満たした上で試験に合格すれば介護福祉士の資格を得られる。ただ日本に残って働き続けることは認めていない。介護現場で外国人を受け入れる枠組みには経済連携協定(EPA)もあるが、対象国はインドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国に限られている。
 新しい仕組みを導入すれば、受け入れ国を限定せずに、介護福祉士の資格を取得した人が就労ビザを得て日本で長く働けるようになる。厚労省と法務省は必要となる省令を改正した上で、早ければ18年度中にも始める。

(略)

 

この書きぶりだと、これから制度ができるかのように感じられ、その方法が省令の改正をもって行うかのように読めないでもありません。

在留資格にかかわることについて省令で済むはずがないので、実際にはこの記事の表現は若干ミスリードでして、すでに技能実習適正化法で技能実習制度に介護が加わり、入管法も改正されて介護の在留資格が誕生しています。

技能実習から在留資格を得て働くことに接続する法改正はすでにできており、関連する省令の整備をこれから行うというのが実態と思われます。

もっとも、介護の技能実習生の実習計画申請はまだゼロであるとの話もあり、この報道のとおりに進むのかは定かではないところもあるようです。

 

 

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。