政府、労働基準監督官を増員へ 電通社員の自殺の労災認定等を受けて労働基準監督行政を強化へ


電通社員の自殺が労災認定されたことなどを受け、労働基準監督行政の強化のため、政府は労働基準監督署の監督官を増員する方向になったと報道されました。

労働基準監督官、増員へ…電通の過労自殺受け : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 2016年11月05日 15時00分

政府は、長時間労働の是正を目指し、労働基準監督署の専門職員である労働基準監督官を増員する方針を固めた。

 電通の新入社員の過労自殺問題を受け、従業員に長時間労働をさせている企業の監督や取り締まりを強化する必要があると判断したためだ。残業時間を減らすための制度整備と並行して、現場の体制を拡充することで、働き方改革の実効性を高める狙いがある。

 労働基準監督官は現在、全国321の労基署に3241人が配置されている。労働者1万人当たりの監督官の数は0・53人で、ドイツ(1・89人)、英国(0・93人)など欧州の先進国と比べて見劣りする。取り締まりを強化しようにも、「マンパワーが足りずに対応が追いついていない」(政府関係者)というのが現状だ。

(略)

もっとも、労働基準監督行政の強化をするにしても、労働基準監督官が依拠する労働基準法の理解は、議論のある論点についても特定の立場をとっていることがあることから、対応に困難を生じることがあります。

労働基準法は特に改正で追加された部分については労使のせめぎあいの中でできるため、統一的な解釈が困難であることがあります。監督行政を強化するといってもやるべきことがすんなり判明する論点ばかりではないことには注意がいると思われます。 

 

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。