シャープ、鴻海が買取る予定としていた銀行系ファンドが保有する種類株式をプレミアムの負担軽減のためとして取得することを発表 人材の確保のため株式を活用した報酬制度を検討することをも発表


シャープが銀行系ファンドが保有している種類株式を当初の予定から変更して自ら取得することを発表しました。

また、同時に株式を利用したインセンティブ制度を検討することも同時に発表しました。

 

シャープ、株式活用し新報酬制度 人材流出防ぐ  :日本経済新聞 2016/4/29 20:25

経営再建中のシャープは29日、優秀な人材の流出を防ぐため、株式を活用した報酬制度を導入すると発表した。同社は1000人規模を削減する検討に入ったが、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下入りや足元の業績悪化に伴い、幹部を含む人材の流出が進んでいる。新制度で再生に向けた人材を確保する。

 詳細は今後詰める。5月12日の取締役会に付議する方針だ。シャープにストックオプション(株式購入権)など、株式を使ったインセンティブプログラムはこれまでなかった。

(略)

 29日、銀行系ファンドのジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIS)が保有するシャープの250億円分の優先株を全て買い取ることも発表した。取得額には優先配当金や償還時のプレミアム分が上乗せされる見込み。時期は未定だが、財務負担を抑えるため早期の買い取りを目指す。

 シャープはJISの持つ優先株については、鴻海が買い取る予定だと2月末に発表していた。

 

上記についてのシャープのプレスリリースは以下の通りです。

B種種類株式の取得及び役職員向けインセンティブプログラムの導入方針に関するお知らせ

日経の報道とプレスリリースでのいい方が異なっているところが興味深いですが、プレスリリースによっても、買取る株式をインセンティブに使用するのかどうかというつながりについて明言しておらず、そもそも銀行系ファンドに割り当てた種類株式をインセンティブに使用するのかということの当否もありますので、別目的の事項をまとめて発表したのではないかと感じられるところです。

シャープと鴻海の関係は、二転三転することが目につきますが、これもその一部のように見えないでもありません。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。