アメリカ連邦破産裁判所、USエアウェイズの労働契約破棄を許可


経営再建中のアメリカの大手航空会社USエアウェイズが、賃下げに反対した修理工組合との労働契約の拒絶を行い、連邦破産裁判所もこれを許可しました。記事はこちら
破産時の契約関係の整理の法制が日米で若干ちがっているのが分かる例だなと思ったので取り上げました。
アメリカでは連邦破産法365条aで、破産管財人が契約の引き受けか拒絶をするには、破産裁判所の許可が要ります。
日本では破産法・会社更生法ともに、管財人が単独でなしうるとしています。
これだと、日本の方が管財人の権限が強く契約関係の整理がしやすいように思えますが、日本では労働関係は例外扱いがなされており、そうすんなりはいきません。
これに対してアメリカでは、ありとあらゆる契約関係が例外なく入ってしまい、労働協約すら拒絶の対象となしうるとされています。
これは雇用の継続を選択したとしても、労働条件の変更をすることは可能であることを意味するわけで、人材は継続しつつも資金負担を抑える事が可能になります。
会社を再生させるという観点からこちらの方が合理的といえそうです。
その反面としての裁判所の関与なのでしょうが、実際には経営判断の原則が適用されることが多く、すんなり通ることが多いとされます。
日本はアメリカや諸先進国の法制度を真似している点が多くありますが、企業再生の法制度一つとっても、労働解約の別格扱いという日本独自の法文化が息づいているわけです。
私見としてはちょっと教条化しすぎの気もするのですが、確固と確立したものなので仕方がないでしょう。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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