トヨタ自動車が個人株主の増加を目的として種類株式を発行することが発表されました。
トヨタ自動車、中長期保有を前提とした「AA型種類株式」の発行に向けた手続きを開始 | TOYOTA Global Newsroom
トヨタは個人株主が少ないとのことでその拡大が課題とのことで、社債に近い種類株式を発行することで、個人株主の投資を呼び込む意図のようです。
この種類株式ですが、上場している企業による種類株式発行の先例である伊藤園の種類株式とは異なり、上場はしないものとされています。
内容を大まかにまとめると以下のような内容とされています。
- 譲渡制限
- 議決権有
- 配当が5年間で徐々に増加
- 5年後には普通株式への転換か発行価格での取得請求が可能、トヨタも全部取得請求が可能
社債に近い内容の種類株式ですが、議決権はあることが特徴的です。その他にも諸々の良好な条件が付いているため、この種類株式の発行価格は普通株式よりも相当高くなることが予想されます。
種類株式の活用は、会社法と東証の上場規則の改正などから例が見られるものの、それほど多数の活用例があるわけでもないような印象です。このトヨタの種類株式は大変意欲的な内容で注目されるものと思われます。