経済産業省、有限責任事業組合制度を創設へ


1月4日の日経朝刊に載ったのですが、越境をよくする経済産業省が新たに「有限責任事業組合」という制度を創設して投資の枠組みのいっそうの充実を図ることが明らかになりました。なぜかネット版にはないので引用はなしです。
有限責任事業組合制度に関しては、昨年の12月17日に経済産業省が、「有限責任事業組合制度に関する研究会」のとりまとめの内容を公表しており、1月4日の記事はそれを改めて取り上げたような記事になっています。プレスリリースはこちら
この間の空き方には何か感じるものがありますが…。
その研究会の座長は能見教授がおつとめで、「組合である以上、民法分野から」という考えがあるのでしょう。
この有限責任事業組合ですが、Limited Liability Partershipの前半はそのまま、Partershipは、「日本の制度に直せば組合だ」というこれまでの考え方にしたがって訳したものでしょう。
組合の構成員は無限責任なので、有限責任であるというのは極めて大きな違いです。
取りまとめには、世界的によく使われているLLPやLLCを日本でも作るのだという趣旨が書かれていてそれはもっともだと思いますが、日本でもLLCに該当するものを新たしく誕生する会社法で合同会社として設ける予定なので、似た制度を複数持つことになります。
別々に設ける以上、違いがなくては存在意義がないので、合同会社はLLCとは異なり、課税されることになるのでしょうか。
「LLPは組合であるため課税されない」というところに力点を置くと、逆に合同会社は課税されて当然ということになります。
それでなくても、法人であると法人税をやたらと課そうとするのが日本ですので、日本版LLPの誕生が、はからずも日本版LLCの先行きに暗雲を生じさせそうです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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