厚生労働省、ホワイトカラー・エグゼンプションの対象について年収1075万円以上の専門職とする案を労働政策審議会労働条件分科会に提示へ


ホワイトカラー・エグゼンプションについて、労働政策審議会労働条件分科会の会議の期日間における厚生労働省の検討で、年収等の要件について1075万円以上の専門職とする案が固まったことが明らかになりました。

当初は年収1000万円超として検討されていましたが、先に成立した有期雇用の無期転換の例外に合わせて、専門職で年収1075万円とそろえるという考えになった模様です。

 

また、健康維持策についても進展がありました。

厚生労働省労働政策審議会労働条件分科会、ホワイトカラー・エグゼンプションについて健康維持策の義務付けを議論 | Japan Law Expressにおいて取り上げた通り、健康維持策の導入もセットとされることになっていましたが、この健康維持策については、日経新聞の報道によると、

  1. 年104日の休日取得
  2. 1カ月間の在社時間などの上限
  3. 就業から翌日の始業までに一定時間の休息

のいずれかを労使で選ぶという内容に具体化された模様です。

「労使で選択」と報道では表現されていますが、具体的にどのような手続きを用いるのか、労使協定なのか、労使委員会なのかなど、細かい点はかなりの違いを生みますので、今後の議論にも注意が必要といえましょう。

実際のところ、年収1075万円以上の専門職は、いたとしても管理監督者であることが多く、労働時間規制の対象外であることが多いと思われます。したがって、今回の導入のインパクトは労働時間規制に大きな転換が行われるという一点にあり、今後はどのように拡大していくのかという点にとどまるのだろうと思われます。

これらの内容は、1月16日の労働政策審議会労働条件分科会に示されることになっており、さらに検討が進んでいき通常国会に提出されることになると思われます。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。