厚生労働省の「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇談会、限定正社員を増やすための施策をまとめた報告書をまとめる


労働分野の規制緩和の議論の中で浮上した限定正社員ですが、その活用をより促すための施策が、厚生労働省の有識者懇談会『「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇談会』で議論されており、11日に報告書がまとまりました。

「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇談会審議会資料 |厚生労働省

この報告書の要旨をまとめると、限定正社員のさらなる活用のために4点示しています。

  1. 限定する内容を労働者に明示すること
  2. 正社員と限定正社員間の相互の転換制度
  3. 非正規雇用からの限定正社員への登用制度
  4. 均衡ある処遇

上記のうち3についてはすでにある助成金のうちの一部を活用することが可能であり、この提言によって新たに浮上したわけではなく従来から政府が促していた内容です。

上記はどれも人事制度を整備して、就業規則等の労働契約の内容を規律するものに具体化させていく必要があるため、実務に影響を与えるものと思われます。

一方で、報告書では限定正社員の解雇についても若干の検討結果が示されており、ただちに解雇がしやすくなるという結論にはつながらないことに言及がされていますが、この点は限定の内容等からどのような期待を持つかということになってきますので、実務の集積によって左右されるところではないかと思われます。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。