6月総会終了時点で東証上場企業の7割が社外取締役を選任したことが明らかになる


6月総会の終了後の集計で東証上場企業の7割が社外取締役を選任したことが明らかになりました。

もともと東証は、独立役員を置くことを推奨しており、社外監査役でこれを対応している企業も多かったわけですが、会社法改正を前に社外取締役の導入の機運がかつてよりも高まってきたことから、このたび新規に導入する企業も相次いだものです。

それでも3割の企業は導入していませんし、そもそも業務執行取締役のようなことを期待してしまっているかのようなリリースも見受けられたことから、監視役としての社外取締役が急増したというわけではないのでしょう。

取引先から招へいする事例も目立つほか、これまでの活動実績か不十分さを感じる取締役の続投などの選任議案には株主から厳しい目線が向けられたことも明らかになっています。まだまだ紆余曲折があるといえそうです。

社外取締役、質重視に 株主総会で人選に厳しい目  :日本経済新聞

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凸版印刷の野間省伸氏への反対率は3割を超えた。野間氏は出版大手、講談社の社長を務めている。日立ハイテクノロジーズが提案した森和広氏は親会社である日立製作所の元副社長。同氏への反対率は29%だった。野村証券の西山賢吾シニアストラテジストは、社外取締役について「違う業界で経営の経験を積んだ人が望ましい」と指摘。独立性の高い人物の起用が、外部からの監視機能を高めるとみている。
 神戸大大学院教授の金井寿宏氏は、ロート製薬の社外取締役選任案の反対率が43%だった。前の年度の取締役会出席は7回中4回。同社によると就任前に取締役会の日程が固まっており、調整が付かなかったためという。パナソニックの宇野郁夫氏(日本生命保険相談役)は12回中7回の出席にとどまった。宇野氏への反対は4割を超えた。シンクタンクのEY総合研究所(東京・千代田)の藤島裕三主席研究員は「出席率が75%を下回ると、株主は機能を果たしていないと反対しやすい」と指摘する。
 株主調査アイ・アールジャパンによると、3月期決算の主な上場企業の社外取締役選任案で、反対率が20%を超えたのは37社の49人だった。否決に至る事例はなかったが、昨年の32社の44人から1割増えた。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。