人生の逆転


今日はお客様との会食で遅くなりました。

非常に和やかな会で、当意即妙といったやり取りの繰り返しで笑い声の絶えない時間でした。かなりの信頼関係がそもそもあるお客様なのでかなり打ち解けていたということもありますが、脳内では別の機会と色々比較してしまい、違いを面白く感じました。

私も好き勝手なことを色々しゃべらせていただいたのですが、やはりサラリーマンから弁護士に転じたという点は話題にしてもらうことが多いです。

今回もそのことが話題になって近時の法曹志望者の動向とかいろいろお話しさせていただいたのですが、ふと思ったというかもともと思っていてあえて言葉にして出したことがありました。

というのは社会人経験を有してその後法曹を志望する人、実現して実際に法曹になれた人には、動機をもとにして非常に乱暴に大別すると二種類あって、社会人経験をしているうちに資格を持っておくとより有意義と考えた方と、資格取得を機に新しい人生をはじめようと志す方です。

後者の方の一部には、それまでの経緯があるのでしょうが人生の逆転をかけていることや、それまでの過去と一切決別して心機一転しようとしていることが見受けられます。修習委員をしていて目にした修習生や個人的に知っている同じ世界の方を見ていて勝手に感じていることなのですが、このような方の場合、かなりその後が難しいことが多いです。

ある程度年齢がいってしまっているので、ここから新しい人生を始めるといっても、普通のアソシエイト弁護士をとるなら若い方がいいに決まっていますので、そもそも就職が大変です。また、それまでの経験に否定的な色彩があるためか、実務をしている様子を見ていても、あまり経験が生かされている感じが見えないような気がします。

そもそもどんな経験も糧にして自分を作っていくという姿勢を少なくとも打ち出していき、具体的に自分にしかない特色を出さないと、マーケティング的にも映えないでしょう。

新司法試験になった際に、倍率が下がるということがやはり注目された点があり、私もそれは気になったことは正直なところなのですが、だから人生逆転を図るという便宜的な気持ちだと難しい事態があるような気がしてきたのです。統計的に考えているわけではなく、見たものからの主観的な印象論にすぎないのですが、大丈夫かなあと思う場面は色々あるので、気になって仕方がないでした。

予備試験について興味をお持ちの企業内の総務や法務セクションの担当者の方は結構おられるように感じます。予備試験の本来の目的は社会人の受験の道を開くことなので実に適切な反応だと思うのですが、その先を考えるときにこのようなことを感じていますよということもお話ししたのでした。

それはさておき、私に対して「今幸せですか」というご質問をいただきました。

確かに思うとおりに人生を転じることができて、それぞれの場面でそれなりに安定軌道に乗れたのは確かに非常に幸福なことなのかもしれません。その中にあまりに安住していると実感できず、不満ばかりを日々感じているネガティブ人間ですが、実は幸福なのかもしれません。実感できていないとはそれこそ不幸なことなのでしょうね。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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