凸版印刷,CSR調達を実施へ 原料納入先などの取引先を基準に基づいて調査


5日付の日経で報道されましたが,凸版印刷がいわゆるCSR調達を行い,調達関係の取引先に基準に基づいて選別,調査を行うこともある方針であることが明らかになりました。

凸版印刷|凸版印刷、グローバル基準に対応したCSR調達ガイドラインを発行

欧米企業では人権への配慮を取引関係に反映させることで先行しており,こういった企業の取引拡大を目指して自らも導入するという意図である模様です。

もともと調達基準を有しているとのことですが,これを改定して人権・労働・環境・腐敗防止の項目を入れて,強制労働や児童労働の禁止に加え、最低賃金以上の賃金を支払っているか全従業員の賃金台帳を作成しているかなどを調べることまで行うとのことです。

具体的には,労働については下記の通りの基準となると公表されています。

2. 労働
1) 強制労働・児童労働の禁止
2) 差別の禁止
3) ハラスメント行為の禁止
4) 労働者が保有する権利の尊重
5) 労働安全の確保
6) 適切な賃金の支払い、適切な労働時間
7) 雇用の安定への配慮と雇用主の義務の遵守

規定を整備しているかという点で尽きてしまう点もありますが,6などは実際の賃金台帳等を点検しないと判明しないものになっています。

取引先は3000社もあるとのことで,実際に調査するとなると大変な作業が必要になるので,認証制度なども課題になってきそうです。

すでに富士ゼロックスやイオンではこういった調達を行っているとのことで,先進的な取り組みに加わるということである模様です。

腐敗防止の取り組みを求める動きは投資の際にチェックするようになってきているように思いますが,労働関係について調達にチェックするというのはなかなか大事なのではないかと思います。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。