自由な精神で


つくづく思うのですが、固定観念や通念、常識とされることに捉われず、自由に考え発想するということは非常に難しいものですね。

大きなことから小さなことまで様々ありますが、最たるものはヨーロッパ・アメリカといったキリスト教世界のローマ帝国に対する見方ではないかと思います。

ローマ帝国はキリスト教の敵だったため、批判的な目でしか見ることが出来ず、研究成果を現在に活かすという動きになかなかならなかったのは、人類社会に取ってのへ不幸といえるでしょう。
近代・現代法律学が誕生したのが、ローマ法の再継受だったことを考えると、それは過言とばかりはいえないと思います。

今でも一般的なレベルでローマ帝国をどう見ているかはあまり改善しておらず、現代の影響でうがった見方が結構あるのですが(例を挙げるとアメリカには、皇帝クラウディウスの皇后メッサリーナの貪欲な物欲と性欲を、自己実現を果たした女性とする見方があるそうです)、キリスト教によって高められた価値のほかに民主主義に対する見方などが影響しているのでしょう。

それに対して日本は、多分ローマ帝国を偏見なしに見れる文化圏ではないかと思います。
しかし、だからこそ、ティムガットを屯田兵村と勘違いしたような昨日のNHKには納得行かない点があります。

プロジェクトXとかそのとき歴史が動いたとか最近のNHKの作るものにはアマチュアリズムというか安直な見方があまりに強いように思います。

ちなみにローマの本質は、私有財産権の不可侵と市民権による保護(法治主義)、権利獲得のための個人の努力を奨励するための差別扱いの許容です。
人権観念の確立した今日では第三点を受け入れる余地はないですが、第一点と二点目は今日の自由経済社会にそのまま当てはまります。

文化的にはローマを自由な目から見ることが出来るであろう日本ですが、日本の現実は、公的部門が肥大化しすぎており、財産権についても怪しく、法治にいたっては2割とか3割司法とか言われる始末で、多分、ローマ帝国とかけ離れています。
もっと日本は文明的になる余地があると感じています。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)