国家主義の一側面


三連休なのですが,いささか仕事に追われています。

さて,少し前からなのですが,日経の日曜版に掲載されている連載記事が面白いです。

熱風の日本史という連載と詩文往還の二種なのですが,それぞれ違った面白味があります。

熱風の日本史は,近現代に絞って特定の歴史上の事象にスポットを当てるもので,私にとってはあまり勉強したことのないものにスポットが当たるため非常に新鮮な内容であることが多いです。

本日の内容は,天皇皇后陛下のご真影を学校におくようになり,万が一のことがあってはならないとして,校長が命を懸けるようになる現象を取り上げたものでした。大正時代に校舎の火災でご真影が失われるのを阻止しようと校長が燃え盛る校舎に突入して焼死したという事件をきっかけに一連の問題が続いていくことになるというものです。

実は,戦前は対外的には日本国皇帝とされていたのに戦争直前にきな臭くなってきた中で大日本帝国天皇とされるようになります。戦争の雰囲気を高めるために国家主義的な考え方が強まり,神聖視するようになっていったわけですが,このことがこのご真影事件にも影響していったようで,戦争直前にはご真影は人間以上の尊重をすることが求められるようになったとのことでした。

しかし,こういう頭でっかちな国家主義は戦争を遂行する軍部や官僚がべきだ論で強いたというところが強かったように思われます。

日本人は本当に天皇に人間以上の尊重とか神格化をしているものと思ったマッカーサーは戦後,天皇に人間宣言をさせますが,当たり前のことだったために国民は特に初めて知ってびっくりしたというような反応はなかったそうで平静だったそうで,マッカーサーは拍子抜けしたということが伝わっています。

そのような上からの押しつけにもしょうがないとして従ってしまうのが日本人の特徴なのかもしれませんが,それが人命にかかわってくるとなったら話はそう単純ではないのだと思うところです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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