厚生労働省,労働経済白書で勤続5年超の有期雇用労働者を426万人と推定


有期雇用の無期転換制度が誕生しましたが,その該当者はどのくらいになるのかについて,厚生労働省が労働経済白書で推定を明らかにしました。

同白書の記載によると,勤続5年を超えている有期雇用の労働者は426万人と推定されているとのことです。

今年1月から3月の非正規雇用は1870万人とされていますので,非正規雇用全体からみると25%以下と推定していることになります。

この推定は,5年超の勤続になる有期雇用はどのくらいの割合になるかという点に意味があるものです。

無期転換制度は,契約期間が通算5年を超えたら無期転換権発生となるわけですが,その5年の起算は過去の分は含まれず,今年の4月1日以降に契約した時点又は更新をした時点からとなります。

ですので,この426万人が5年後に無期転換するというわけではなく,割合で見て5分の1を少し超えるくらいが無期転換権にかかるのではないかと推測されるという程度の意味にとどまります。

また,当然ながら,無期に転換されるくらいなら厳選して残ってもらいたい人だけ更新して行こうという動きが起きてくると思われますので,むしろ2割を切ることになるという事態もありうるところだと思われます。

更新を繰り返している労働者の割合は実はそれほど多くないと厚生労働者は見ているということが明らかになったということがこの発表の実際の意味するところなのでしょう。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。