アメリカ連邦最高裁レンキスト主席裁判官引退観測で人事の綱引き激化


裁判官が全部で9人のアメリカ連邦最高裁判所ですが、任期はなく、死亡か当人の自発的引退の場合のみ、交代があります。
そのため、かなり長く務めるのが恒例で、現首席裁判官のレンキスト裁判官にいたっては、1972年から連邦最高裁にいます。

しかし、高齢もありレンキスト裁判官が年内に引退することになり、ブッシュ大統領ははじめて連邦最高裁判事を任命できることになりそうです。
日経本紙にアメリカ連邦最高裁に関してとてもよくまとまった記事が載ったので取り上げてみました。ただしネットにはなかったのでリンクはなしです。

連邦最高裁には、アメリカの二大党派である保守とリベラルにくっきり色分けされていまして、当該日経の記事では、保守3、中道2、リベラル4となっていましたが、実際には中道とされた2人はかなり保守よりなので、保守5、リベラル4で保守優勢です。

(保守を代表する政党は共和党で、リベラルを代表するのは民主党です。)

このため、近時の連邦最高裁はわりと保守的なのですが、2000年のブッシュ対ゴア選挙結果が裁判にまで持ち込まれた際には、保守5であることが非常に意味を持ち、ブッシュ大統領の勝利につながりました。

ただ、そこで採用した法理論は非常にリベラル的なもので、保守の大統領になる方がいいと考えるあまり、論拠自体は本来の考え方からは異なるものになるという自己矛盾をさらけ出したものになってしまいました。

そうまでして気を使ったのは、そのあとに予想される連邦最高裁判事の任命でどちらの側の裁判官が加わるかを左右してしまうからですが、結局、ブッシュ大統領の一期目には誰も引退しなかったので、杞憂に終わりました。
第二期目になりいよいよ後任を任命する機会が訪れるわけですが、保守のレンキスト裁判官の後任ですからやはり保守的な法律家を登用することになるのでしょう。

近時の連邦最高裁の保守的な態度はしばらく継続されるのではないかと思われます。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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