東京地裁,遅刻と記録の変ざんを理由として行われた東京都水道局職員の停職処分を取消 事実関係の調査が不十分で遅刻の日や回数の特定が困難と指摘


東京都水道局の職員が遅刻したのに記録を部下に訂正されたということを理由に停職処分にされたのを不服として取消訴訟を提起したところ,東京地裁は処分を取り消して損害賠償請求についても一部認容したことが明らかになりました。

判決の正確な日付が報道では明らかになっていないので追って判明したら追記いたします。

職員は遅刻について電車の遅延など正当な理由があったという反論などをしていた模様ですが,東京地裁は,部下の記憶が不明確であることなどそもそも処分に当たり十分な事実調査をしていないことを指摘して,遅刻の日やその回数などの遅刻の事実自体の認定が困難としました。

公務員の懲戒処分の場合,行政処分でもあるので,企業内における懲戒処分と全く同じではないのですが,裁判で争われた場合にどのような主張立証がいるのかという意味では要件に該当する事実をしっかりと主張立証しないといけないということが表れていることになります。

そのため翻って処分の前に十分な事実調査と証拠の保全をしておかないといけないということも帰結として導かれるところです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。