最高裁、サブリース契約で賃料減額請求権を優先、反対意見も


賃料減額をしない旨の特約よりも借地借家法の地代減額請求権を優先した判決が本年6月29日に最高裁よりでていますが(この判決に関するエントリーはこちら)、その建物賃貸契約版といえるサブリースに関した同様事例について最高裁から判決が出ました。記事はこちら。判決全文はこちら

結局、土地の場合でも建物の場合でも結論は異ならず、賃料減額は可能としたのですが、福田博裁判官の反対意見がつきまして、共同事業に近いサブリースが形式的に賃貸借の形を取っているといっても、借地借家法が想定するような保護の必要のある当事者ではないとして適用を否定すべきとしています。

そのから借地借家法の強行法規性を否定しているのですが、結論はともかくとして、強行法規性を否定してしまうと、任意規定なのかということになってしまうので如何かと思います。

福田裁判官は、強行法規だが事情も十分に考慮というのはよくわからないという問題意識に立っており、それは非常にもっともな意見なのですが、なかなか難しい点もありますね。

借地借家法は、保護一辺倒の内容なのですが、想定している当事者間に力のアンバランスがある場合だけではなく、様々な場合が入ってしまう規定振りになっているためにこのようなことになってしまったのでしょう。

日本の立法は、ある分野ではやたらと弱者保護を気にしすぎて、実際には弱者保護よりも様々な弊害を生んでしまったことがあります。
借地借家法はそこまででの出来が悪い立法ではないですが、国会でのやり取りの中で変なものが出来上がり、それがバブルの後始末を遅らすのにつながった法律もあったことは覚えておきたいものです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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