本来ならこの三連休は高校時代からの友人たちと大阪に集まる予定だったのですが,体調がよくなくそれも果たせなくなってしまいました。
がっかりすることばかりですが,それよりももっと落ち込む目にあっているので今更加わっても大して変わらないのかもしれません。
さて,遠隔操作ウイルス事件については,このブログでは特に取り上げませんでしたが,犯人逮捕となりました。
例によって忙しさにかまけて,誤認逮捕として問題になった時にもあまり報道をみなかったのでよくわかっていなかったので,逮捕の報道に接してもあまり想起されるものはなかったのですが,前科があるということを書いてある日経の紙面に断り書きがついているのを見て考えさせられました。以下のような断り書きでした。
お断り 事件の背景を伝えるため、片山祐輔容疑者が過去にネットを使った襲撃予告事件で実刑判決を受けたことを報じました。
まずはなんで断り書きがついているのかなあと思ったのですが,憲法で出てくる前科をみだりに知られない権利があるからということになりましょう。
前科についての憲法判例は前科照会事件と「逆転」事件がありますが,前科を明らかにしたことによる不法行為の成否が問題となった「逆転」事件では,比較衡量の枠組みで判断しているため,公表する利益があることを示すためにお断りでその意図を明らかにしたということなのでしょう。
紙面中の小さな記述でもいろいろと考えさせられることがあるなあと思った次第でした。