西武鉄道の個人株主、有価証券報告書の不実記載問題で当時の役員を提訴


[関連したBlog]
西武鉄道の有価証券報告書の不実記載に関連して、そのせいで株価が低迷して損害をこうむったとして西武鉄道の個人株主が当時の役員を証券取引法に基づき、損害賠償を求める訴えを起こしました。記事はこちら
訴えた個人株主は東京弁護士会所属の弁護士の方だそうです。
根拠となったのは、(確認したのではないですが)、証券取引法24条の4にある「不実の有価証券報告書に関する責任」の規定だと思われます。
この規定では、会社の役員が不実開示に関して損害賠償責任を負うのですが、無過失の立証責任は役員側に転換されていて、民法の不法行為の規定より請求者に有利になっています。
しかし、損害の額については規定を欠いており、その点については原告による立証がいります。株価の下落分をそのまま当てるようですね。
この規定は、不実の有価証券報告書をみて株式を取得した人のみ保護するため、西武鉄道のすべての株主が訴訟提起できるわけではありません。
この原告の方は、今年3月に西武鉄道株を取得したそうですが、西武鉄道は3月期決算の会社なので、購入時点ではまだ平成16年3月期の有価証券報告書は出ていません。(有価証券報告書は事業年度後3ヶ月以内に提出すればよいので)。
よって訴えの根拠となったのは、平成15年度3月期の有価証券報告書の不実記載に関してということになるのでしょう。
西武鉄道は平成12年3月に遡って訂正したので、それも可能なわけです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)