中山製鋼所,子会社三星商事の臨時株主総会で親会社提案の役員選任議案が否決される


議決権の7割を握っているはずの子会社に親会社が役員選任議案を諮ったところ否決されてしまうという一見,理解しがたい事態が発生したことが明らかになりました。

中山製鋼、子会社に役員派遣案が否決される – MSN産経ニュース

経営難に陥った中堅鉄鋼メーカーの中山製鋼所の子会社である三星商事(大阪市)が、中山製鋼による役員派遣の提案を臨時株主総会で否決していたことが25日、分かった。

(略)

中山製鋼は現在、三星商事の発行済み株式をグループで約70%保有している。三星商事の臨時総会は24日に開催され、中山製鋼が取締役5人の追加選任を提案した。役員の過半数を握って完全子会社化を決める考えだったとみられるが、中山製鋼の支配力が強まるのを嫌う一部グループ会社を含め、他の株主の同意が得られなかった。

中山製鋼所のリリース

7割の議決権を持ちながらこのような結果になってしまったのは上記報道に若干触れられている通り7割といっても間接保有分があったためと思われます。

中山製鋼所の有価証券報告書

上記有価証券報告書の9枚目(6頁)によると,7割の議決権の過半数は間接保有であることがわかります。

グループ会社で間接保有しているとしてもそれらの会社の議決権も握っているはずですので,いうことを聞かなくなってしまうのはおかしいような気がするのですが,中山製鋼所は私的整理で経営再建中でせかされている構造があることから,不協和音があってもおかしくないのかもしれません。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。