大阪地裁,違法な勧誘活動によってリース契約を締結させられたとして提携販売会社とリース会社を提訴した事案で,リース会社の責任も認める判断


消費者に対する詐欺的な行為が行われる類の消費者事件や,消費者契約には該当しないものの中小事業者に対するリース契約で,実質詐欺的なものがよくあります。

これらで共通しているのが,実際の支払自体はリース契約によって,大規模な信販会社に対する支払になっていることです。詐欺的行為を行った業者自体は,リース会社から立替払いを受けてしまうわけです。

各種消費者保護立法では,抗弁の接続を定めていることもありますが,このような信販会社をかませるのは,契約が別になることで原則的には抗弁が切断されるという点に注目したものです。

 

このような中,中小事業者に対する詐欺的な行為で契約が締結されたとする事件で,信販会社に対する損害賠償請求も認定されたという注目に値する裁判例が出ました。

この事件では,中小事業者に詐欺的な訪問販売が行われて,必要のない機器のリース契約を結ばせられたとする事件で,詐欺的なものであったことは事実認定されています。

この事件ではさらに,信販会社であるクレディセゾンの責任も認定しており,「提携販売店に違法な営業活動がないかを調査し、必要に応じて指導・監督をすべき注意義務がある」と指摘している模様です。

本件の業者について「遅くとも2005年11月には提携販売店が違法勧誘をすることがあるとの社会的認識が広く形成されていた」都の事実認定をして,それ以降の分については信販会社も責任を負うとしました。

信販会社に提携業者に対する調査義務を課したともいえる法理が展開されている模様で,大きな意義を有するものと思われます。

裁判例情報

大阪地裁平成24年7月24日判決

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。