音楽著作権管理のイーライセンス,公取委がJASRACの件で出した排除措置命令を取り消した審決の取消訴訟を提起


公取委が,JASRACに排除措置命令を出して,その後,自らこれを取消す審決を出すというよくわからない経緯をたどった一件がありましたが,この件に更なる特異な続きが付加されました。

この排除措置命令に直接は出てこない音楽著作権管理会社のイーライセンスが,この排除措置命令を取り消した審決は間違いであるとして取消訴訟を提起したことが明らかになりました。

つまりJASRACに排除措置命令を出したのが正当だったのだという主張といえましょう。

 

審決取消訴訟ということになりますので,行政訴訟法から考えますと,処分の相手方以外でも原告適格があるかというよくある問題になるわけです。

すなわち法律上の利益があるかということになり,新司法試験の行政法の問題のような検討をすることになりそうです。

イーライセンスは,排除措置命令を取り消した事実認定について不満があるようなのですが,法律上の利益があるのかという訴訟要件の点についても争点となりそうです。

大雑把なところ,競争を保護しているのが独禁法の世界ですが,ライバル業者の利益というのはどのように考えればいいのかということから,結論が分かれてくるということになるのでしょうか。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。