オリンパスの株主総会は会社提案を承認して終了 ウッドフォード元社長は株主総会に違法があったとして提訴を検討することを表明


オリンパスの株主総会は,会社提案を承認して終了しました。

オリンパスのリリース

大方事前の予想通りということになりました。

同社は議決権行使結果も早速公表しています。

議決権行使結果

 

しかし,報道によると,株主からの質問は活発であり,それを遮って議決を行った模様です。

この点について,同総会に出席していたウッドフォード元社長は,違法である可能性について言及しており,提訴することを検討するとしています。

具体的には,取締役の説明義務を果たしておらず,会社法に反するという主張のようです。

第314条(取締役等の説明義務) 
取締役、会計参与、監査役及び執行役は、株主総会において、株主から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければならない。ただし、当該事項が株主総会の目的である事項に関しないものである場合、その説明をすることにより株主の共同の利益を著しく害する場合その他正当な理由がある場合として法務省令で定める場合は、この限りでない。

もっとも,この条文に反したかどうかの判断はなかなか難しく,単に質問を打ち切ったというだけで該当するというものではありません。

当該質問事項や誰が質問していたのか,それまでにどのような質問が行われたのかなどを詳しく見る必要があります。

また,本件を争うとするなら,株主総会決議の取消訴訟ということになりましょうが,314条違反があったとしても取消事由としては手続の法令違反になることになります。すると,違法が重大でない場合で,決議の結果に影響がないと認められる場合には裁量棄却がありえます。

すると,同社がすでに発表している議決権行使結果の数値が大事になるわけですが,圧倒的とまでは言えないものの各決議はかなりの多数で議決されていることが重く作用することになるでしょう。

もっとも,7割台という数値は普通の株主総会と比べるとかなり低いということは言えると思います。

以上から考えると,総会における事実関係によりますが,法的に争うのはなかなか難しいかもしれません。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。