ブラザー工業,6月の定時株主総会で取締役について社外取締役の選任のみを会社提案することで,社外取締役が過半数へ


大王製紙やオリンパスの件を受けて,コーポレートガバナンス強化の動きが強まっていますが,その対応の一つに,監査役設置会社であることはそのままで社外取締役を増員するというものが目立っています。

オリンパスがすでに,社外出身者で取締役の過半数を占めることを打ち出しています。

これとは別に,特段問題を起こしてそれに対する対応が迫られているわけではない会社でも,社外取締役の増員の動きがあります。

そのような中,ブラザー工業は,6月の定時株主総会で,退任する取締役に変わって社外取締役だけを提案することを明らかにしました。

非改選の取締役とあわせると取締役の過半数が,社外取締役となるとされています。

代表取締役及び役員の異動について

ブラザー工業株式会社 会社概要|ブラザー

 

同社は監査役設置会社ですので,取締役会は業務執行をすることになります。そのような取締役会が社外取締役となって大丈夫かと思うところですが,一方で同社は執行役員制をとっており,そちらによって業務執行を担うという形になるために,監視機関のような取締役会も可能ということのようです。

しかし,それはあくまで事実上の話であり,会社法で想定されている組織の法的位置づけから考えると,取締役の任務懈怠の考え方についていささか問題が生じやしないかが気になるところです。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。