専修大,療養中の職員を解雇したのを中央労働基準監督署から労災で療養中の解雇として是正勧告を受けるも従わず,雇用関係が存在しないことの確認訴訟を提起


労働基準法で労災の療養中は解雇ができません。

第19条(解雇制限) 
使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後三十日間並びに産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業する期間及びその後三十日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第八十一条の規定によつて打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、この限りでない。
②前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。

専修大学が,病気療養の職員を解雇したところ,労災で療養中の解雇であるとして,中央労働基準監督署から是正命令を受けながらも,これに従わず,むしろその職員を相手取って,雇用関係の不存在確認訴訟を提起していることが報道されました。

専修大、労災で療養中の職員解雇 労基署是正勧告に従わず-北海道新聞[道外]

専修大8 件(東京)が労災で療養中の男性職員(37)を昨年10月に解雇したのは不当だとして、中央労働基準監督署が同11月に是正勧告をしていたことが3日、関係者への取材で分かった。

労働基準法は労災で療養中の労働者の解雇を原則として禁じている。専修大8 件は勧告に従わず、今年1月には男性との間に雇用契約がないことの確認を求め東京地裁に提訴した。

(略)

上記の報道をはじめ,労災で休職中であったと書いてあるのですが,おそらく,この点に争いがあるからこそ,このような事態になっているのだろうと思われます。

ですので,推測ですが,専修大としては,病気休職の期間満了などの事由が生じたとして,解雇したという立場であり,労災で休職して療養したとは認めていないのではないかと思われます。

以上のことは,情報が不足しているので,憶測にすぎません。

もっとも,この事件を見ていると,この件では精神的な問題での給食ではないみたいですが,昨今増えている労働者が精神的な問題で休職する事態の扱いと業務との関連性を考えると,問題が多々起きる事態になりそうな印象を受けます。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。