厚生労働省,高齢者雇用安定法改正案の概要を公表


昨日の記事であるJAPAN LAW EXPRESS: 厚生労働省,65歳までの再雇用を義務付ける高齢者雇用安定法改正案を国会に提出への続報です。

 

厚生労働省から高齢者雇用安定法の改正案について審議会の資料の形で発表がありました。

職業安定分科会雇用対策基本問題部会審議会資料|厚生労働省

年金の出る年齢まで希望している労働者全員を再雇用できるようにするというのが主眼であるのはすでに書いてきたとおりです。

今回の発表で注目されるのは,経過措置について明らかになったという点です。

上記のリンク先の関係資料(PDF)の8ページ目に出ているのですが,現在各社で導入されている例が多い労使協定で再雇用制度の基準を設けるというものを続けることができるという経過措置の年限について初めて明らかになりました。

これまで取り上げた案の段階ではできる限り長くとなっていましたが,なんと老齢厚生年金を受給できる年齢になったものに対しては基準を適用できるというものでした。

これだと平成25年には基準を用いることができず全員再雇用をしないといけない事態が生じてくることになります。

逆に言うと,老齢厚生年金を受給できる年齢に到達した人は,再雇用の対象年齢を上回っているので,二度目の再雇用などの場面になります。この段階で基準を使えるということが経過措置としてどれほど意味があるのかいささか疑問です。

再雇用の場はそれまで勤めていた会社に限られず,グループ内であればよいということも示されていますが,それぞれの会社でどのようにして仕組みを構築するのか,非常に難しい問題となりそうです。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。