大王製紙,ガバナンス改善に社外取締役の起用と経営委任契約で子会社への支配権強化を検討


大王製紙の問題で,ガバナンスの改善策が報道で明らかになりました。

大王製紙本体への社外取締役の起用と創業家の資産管理会社の持ち株が多い子会社については,大王製紙への経営委任契約で支配権を明確にすることを検討している模様です。

 

子会社に対して契約でガバナンスを行うというのは,比較的珍しいことといえると思われます。

大王製紙の利益に合致するものの株主の利益に反する場合がありうるとすると,子会社の経営陣はとんでもないジレンマに陥りますから,この方法の実効性は微妙かもしれません。

大王製紙は,そもそものビジネスモデルが創業家の資産管理会社が介在することで廉価に製造をすることができるというやり方をしているようです。すると,創業家との関係を切ることはできないわけで,依存関係がある限り,体質や意識のレベルでのガバナンスの改善は難しいかもしれません。

勝手に会社のお金を渡すという極端なことはそうそうしなくなるかもしれませんが,企業として必要なガバナンスの程度はもっと上でしょうから,問題の解決はまだ先が長いかもしれません。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。