日本取締役協会,現在進行中の会社法制見直しについての提言を発表 委員会設置会社の柔軟化を提唱


日本取締役協会が,現在,法制審議会会社法制部会で進行中の会社法の見直しについて,提言を発表しました。

特にガバナンスの問題が浮上していることから,ガバナンスの仕組みとしての機関設計について世間の注目が集まっていますが,法制審議会会社法制部会の議論の方向は,新しい種類の機関の創設に向いています。

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これに対して,日本取締役協会は,委員会設置会社にもっと注目することを求める提言を発表しました。

取締役会の監督機能の充実に向けた機関設計に関する提言(会社法制委員会) – 日本取締役協会

具体的には,委員会設置会社の柔軟化を求めており,現行法における三委員会の義務付けなどを緩和するように求めています。

一方で,委員会の構成を現行の会社法の定義するところの社外取締役ではなく,独立取締役とすることも提唱しており,緩和一辺倒という提言にはなっていません。

監査役制度に対するこだわり(社外取締役がだらけの取締役会は現実的ではないとの考えも含みます)があるために,ガバナンスを考えている意味での委員会設置会社は,完全に頭打ちです。

そこでこの現状を進化させる形での新しい機関設計が監査・監督委員会といえると思いますが,この提言は,理念的な立場からのものといえましょう。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。