日弁連、弁護士費用敗訴者負担制度のアンケート結果を公表


現在、訴訟の裁判費用は判決の際に負担割合を命じられるかたちになっており、原則として敗訴者負担なのですが(過失の割合等に応じて按分するのが実態です)、弁護士費用は裁判費用に入らないため、弁護士費用は依頼した当事者の負担になっています。

これだと損害賠償を勝ち取っても、弁護士費用分は自分で支払わねばならないため、その分目減りしてしまいます。すると損害填補の機能が減殺されてしまいます。
そこで弁護士費用の敗訴者負担制度の導入が検討されているのですが、日弁連がこの法案についてアンケートを行い、反対の意見が多かったと結果を公表しました。記事はこちら

経済的弱者が裁判を起こしにくくなるという理由が一番多かったそうです。

しかし、裁判を起こした人の感想はともかくとして、私が見た限りでは、弁護士費用が手当てできないため、泣き寝入りをしているか、紛争がそのまま塩漬けになっていることもかなり多いです。
経済的弱者が正当に権利を行使できる社会にするには、多分、弁護士費用を今のまましておくためではダメなのでしょう。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

2 thoughts on “日弁連、弁護士費用敗訴者負担制度のアンケート結果を公表

  1. 日弁連の基本姿勢が「反対」の立場ですとあらかじめ明記してあった上であなたはどう思いますか?というような感じのアンケートだったので(笑)はなから反対多数の結果が出ることは目に見えていました(苦笑)。まぁ、勝ち負けという判断基準もどうかなと思うのですが、気兼ねなく裁判制度や弁護士を利用できると言った意味では、敗訴者負担なんてわざわざ導入しなくてもいいかもしれませんよね。

  2. コメントありがとうございます。そんな感じのアンケートだったのですか。結果の偏りがものすごいなとは思ったのですが、そんな理由があったとは(笑)裁判で勝訴することが正当な権利者であることと同義ではありませんから、敗訴者負担にしたからといって金銭面での敷居を下げることにはつながらないとは思いますが、今のままでいいというわけではないでしょうし、難しいですね。キリコさんのブログ、拝見しております。大変、勉強になりますし、楽しく読ませていただいております。これからもよろしくお願いします。

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