ACGA,金融庁に増資手続きの改善を求める意見書を提出


これまで,JAPAN LAW EXPRESS: 金融庁,増資発表後の空売り規制について発表などで取り上げてきた,増資発表後の空売りに関する問題について,アジアン・コーポレート・ガバナンス協会(ACGA)からも動きがありました。

この問題についての規制が検討されていることはすでに明らかにされていましたので,規制内容が発表されたのにあわせているのですが,ここにきてACGAから日本の増資手続について意見が表明されたとのことです。

まだ意見そのものの現物を見てないのですが,1日付の日経の報道によると,特に,新株割当先の投資家リストを引受証券会社が発行企業に開示しない日本の慣行を批判しているとのことです。

先日公表された,金融庁が導入を予定している規制では,増資発表後の空売りを規制する方向ですが,この意見書では,発行会社が空売りをした者に新株を割り当てられないことを可能にするように求めるものであり,異なった視点から問題状況を解消しようとするものであるといえそうです。

割り当ては会社の自由ですので,これは空売りによって株価を押し下げて結果的に利益を得るのを阻むことが可能であると思われます。

会社にやる動機づけがあるかといえば,発行価格が下がって調達額が減ってしまうので,まあ損害があるようなものですから期待はできそうです。しかし,別問題として,判断にいささか困ることにもなりかねないので,発行会社に果断な行動を期待できるのかは即断はできないのかもしれません。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。