大阪高裁,「日本海庄や」の店員が死亡したのは業務の過労によるものとして遺族が大庄と役員を訴えた訴訟で会社と役員の責任を認めて控訴を棄却


第一審判決を取り上げようと思っていたのですが,時機を逸してしまっていた事件で控訴審判決が出ましたので取り上げます。

居酒屋の「日本海庄や」の店員の死亡をめぐり,遺族が過労が原因であるとして,運営会社の大庄を安全配慮義務で,役員に対して体制構築義務に違反しているとして会社法429条に基づいて損害賠償を請求した事件で,大阪高裁は,大庄と役員の責任を認めて,控訴を棄却しました。

この事件の特徴は,会社だけではなく役員をも訴えているという点であり,その構成が会社法429条であるという点だと思われます。

本件においては会社のほうが資力はあるでしょうから,役員まで訴えたことは,責任を追及したいという意図であり,賠償を確実に確保しようという考慮ではないのだと推測しますが,類似の事例において訴えの選択に影響を与えそうに思えます。

裁判例情報

大阪高裁平成23年5月25日判決

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。