本日の日経に載った記事ですが,法制審議会会社法制部会の議論が,震災の影響で中断しているのが7月後半から再開される方向になったとのことです。
5月には開催予定は一切入れられておらず,目下,中断していますが,再開される模様です。
これまでの会議の議事録は詳細なものが公開されていますので,議論がどのように移り変わってきているのかは比較的追いやすいのですが,上記の日経の記事では,親子上場の問題からガバナンスに移ってきたとのことで,社外取締役に反対が噴出したことから,監査・監督委員会設置会社の導入に話が移ってきているとのことです。
社外監査役を社外取締役にできるというもので,移行への敷居が低いことと,委員会設置会社の導入の際にも監査役会は残したいという意見が多かったことから現実的に導入可能であろうという判断があるのだと思われます。
しかし,現在議論されているところには含まれていないようなのですが,人事権がないところには,実効性のあるガバナンスは生じないということが言われています。委員会設置会社はその観点に立っています。
ですので,監査委員会をもっと設置してもらうにしても細かい制度設計によっては,意味のあるものになるかがかなり左右されてしまいそうです。