イオン,パルコの株式を大量取得して同社筆頭株主の森トラストと連携して,同社の経営陣変更を提案


巷ですでに騒ぎになっていますが,ショッピングセンターのパルコに対して,イオンが同社筆頭株主の森トラストと共同歩調を取って,経営権の獲得を目指しています。

イオンがパルコの株式をいきなり大量取得して,同社の大株主になり経営権についての提案を行い,すでに筆頭株主であった森トラストが取締役選任についての株主提案を行っています。

イオンからの提案の内容は以下の通りです。

http://www.parco.co.jp/group/pdf/press_110329_01.pdf

http://www.parco.co.jp/group/pdf/press_110329_02.pdf

http://www.parco.co.jp/group/pdf/press_110329_03.pdf

森トラストからの株主提案は以下の通りです。

http://www.parco.co.jp/group/pdf/press_110331.pdf

 

森トラストとイオンの持ち株を合わせると,50%は切るものの45%強の議決権を抑えていると思われますので,これらを合わせるとイオンが経営権を握ってイオンとのシナジー効果を狙うということが可能になります。

株主構成 | 企業情報/投資家(IR)情報 | 株式会社パルコ – PARCO

昨年2月末の株主構成が出ていますが,森トラストの持ち株はこの時と変わっていないと思われます。

 

ちなみに,イオンではなく,森トラストが株主提案をしたのは,イオンがパルコの株式を大量取得したのが,本年2月のことであるためと考えられます。

 

これに対してパルコは猛反発しており,従業員も会社に同調している模様です。

森トラスト株式会社による株主提案に対する当社労働組合からの意見書受領について

このこともあり,パルコは全面対決の態度をとっています。

イオン株式会社からの諸提案に対する当社取締役会の見解について

議決権だけ見ると,イオン側の提案が通る可能性が極めて高いですが,労使一体で反対となると,シナジー効果どころではないでしょう。

ファンドではなく大企業の絡む経営権争奪の事例ながら,大変な対立を招いた例として,非常に注目される事象となっています。

パルコの株主総会は5月を予定していますので,それまでいろいろな動きがありそうです。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。