大盛工業の株主代表訴訟は,原告が取締役になったことから,被告取締役の同意を得て訴え取下げ


大盛工業の件では,大株主提案の株主自らを含む取締役の選任議案が可決された一方,それまでの経営陣である取締役の解任決議は否決されたために,取締役が増えてしまったことをお伝えしていました。

以前の記事では,取締役会が混乱するのではないかと憶測をしましたが,ある程度の落着を見ることができたらしく,大株主が提起していた経営陣に対する株主代表訴訟が訴えの取下げで終結したことが同社から公表されました。

株主代表訴訟の取下げに関するお知らせ

ちなみに本件は,平成22年6月提訴ですので審理は進んでおり,当然,準備書面の陳述等は行われていると考えられます。そこで訴えの取下げについては,民事訴訟法261条2項から被告の同意がいることになりますが,被告の取締役たちは同意していることも明らかになっています。

 

なお,取締役会の状況については上記リリースで,

従来よりの在任取締役 6 名と新任取締役 4 名の合計 10 名で構成されることとなり、現在、当該取締役 10 名全員が協調して、当社業績の早期改善を目指
すため、各種施策の検討を進めております。

または

同一の取締役会に株主代表訴訟の原告と被告が並存しているという現況は、当社の企業価値を向上させる上において芳しい状況ではない

などという記述があり,取締役会で対立があり,立ち往生しているような状況はないことがうかがわれます。

今後も,すんなりいくかは予断は許しませんが,ひとまずリリースを見る限りでは,落ち着く方向へ向かっているようです。

しかし,それ以上の詳細な事情を存じませんので,実のところどうなのかについては何も言えません。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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