サンコーの前代表取締役が個人株主としての資格で取締役選解任を目的とする臨時株主総会の召集を同社に請求


東証二部上場の株式会社サンコーが代表を解職した前代表取締役(取締役としては現任)が同社の大株主でもあることから,取締役解任と新たな取締役の選任を目的とする臨時株主総会の招集請求を受けたことが明らかになっています。

株主による臨時株主総会の招集請求に関する当社対応について

この騒動の原因は,上記リリースをご覧いただくとわかりますが,解任をめぐる経営権争いということに起因していると思われます。

この記事で注目したいのは,裁判所からすでに同社に対して審問期日の呼出状が来ているということです。

元代表取締役は1月17日付の書面で同社に召集請求をしたとのことですが,1月27日付ですでに長野地方裁判所から審問期日の指定がされていることになります。

これは会社に対する召集請求をしたのとほぼ同時に裁判所にも申立てをしたことが伺われます。

株主による株主総会召集請求については,まず会社に請求して,応じられない場合に裁判所に召集許可を求めるというたてつけになっています。

会社法

第297条(株主による招集の請求) 
総株主の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主は、取締役に対し、株主総会の目的である事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。)及び招集の理由を示して、株主総会の招集を請求することができる。
2 公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、同項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、「有する」とする。
3 第一項の株主総会の目的である事項について議決権を行使することができない株主が有する議決権の数は、同項の総株主の議決権の数に算入しない。
4 次に掲げる場合には、第一項の規定による請求をした株主は、裁判所の許可を得て、株主総会を招集することができる。
一 第一項の規定による請求の後遅滞なく招集の手続が行われない場合
二 第一項の規定による請求があった日から八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内の日を株主総会の日とする株主総会の招集の通知が発せられない場合

株主による召集許可の側の実務上の扱いについて疎いので感じているだけのことかもしれませんが,要件の文言から見ると,時間的には後に裁判所に申し立てることになるように思えるのですが,実際の実務の動きは異なっていることもあるようです。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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