JAPAN LAW EXPRESS: 東芝、デジタル専用DVDレコーダーについて私的録音録画補償金を支払わずおよびJAPAN LAW EXPRESS: 私的録画補償金管理協会、東芝を提訴の続報です。
私的録音録画補償金協会(SARVH)が,東芝がダビング10が始まったことなどを理由として,販売している機器のうちの一部について私的録音録画補償金を払わなかったことに対して,東芝に支払いを求めて訴訟を起こしていました。
この訴訟について東京地裁は,27日にSARVHの請求を棄却しました。
まだ判決全文が公開されていないので,詳細な理由は不明なのですが,報道によると,著作権法施行令に定めている機器には該当するものの,メーカーの協力義務について法的拘束力がない抽象的義務に過ぎないとして請求を棄却した模様です。
著作権法施行令の列挙によると,あまりに抽象的でよくわからないところがあるとは思うのですが,それでも該当しないというのは難しいのではないかと思っていたのですが,その後で法的義務がないという判断をするとは驚きました。
著作権法施行令の規定については,JAPAN LAW EXPRESS: 東芝、デジタル専用DVDレコーダーについて私的録音録画補償金を支払わずをご覧ください。
知的財産については,専門の方々のブログが多いので,門外漢の私は簡単にとどめますが,結論はともかくすごい法律構成である感じを受けます。
裁判例情報
東京地裁平成22年12月27日判決