スティール・パートナーズ、サッポロHD株式の株式を大量売却


スティール・パートナーズが保有しているサッポロホールディングスの株式を大量に売却していたことが明らかになりました。

その数はなんと合計1800万株で、サッポロHDの発行済み株式の4.6%に相当することが明らかになっています。

これによって、スティールの保有株式数は発行済み株式総数に占める割合で17.55%から12.98%に低下したとのことですが、依然として同社の筆頭株主です。

 

今回の売却は、市場で行われたものではなく、立会外取引のToSTNetで行われたもので、相対取引です。今回の取引の規模は大きく、合計するとサッポロの第2位株主を上回る規模ですので、サッポロに突然新しい大株主が誕生することになりそうです。

相対取引なので誰なのかは今のところ不明なのですが、ヘッジファンドだという見方があります。

 

ところで、4.6%という取引量はどうやって決められたのでしょうか。

ライブドアがニッポン放送をToSTNetで大量に買い付けて大騒ぎになったため、法改正がされて公開買付規制が適用されるようになりました。公開買付規制は、市場外で5%取得するなら公開買付によらないといけないというものなので、これの適用にならないところを狙ったのかと思えなくもないですが、少数からの買付は適用除外なので公開買付規制は事実上3分の1以上を取得する場合の規制となっています。

金融商品取引法

第27条の2(発行者以外の者による株券等の公開買付け)

その株券、新株予約権付社債券その他の有価証券で政令で定めるもの(以下この章及び第二十七条の三十の十一(第四項を除く。)において「株券等」という。)について有価証券報告書を提出しなければならない発行者又は特定上場有価証券(流通状況がこれに準ずるものとして政令で定めるものを含み、株券等に限る。)の発行者の株券等につき、当該発行者以外の者が行う買付け等(株券等の買付けその他の有償の譲受けをいい、これに類するものとして政令で定めるものを含む。以下この節において同じ。)であつて次のいずれかに該当するものは、公開買付けによらなければならない。ただし、新株予約権を有する者が当該新株予約権を行使することにより行う株券等の買付け等及び株券等の買付け等を行う者がその者の特別関係者(第七項第一号に掲げる者のうち内閣府令で定めるものに限る。)から行う株券等の買付け等その他政令で定める株券等の買付け等は、この限りでない。

一 取引所金融商品市場外における株券等の買付け等(取引所金融商品市場における有価証券の売買等に準ずるものとして政令で定める取引による株券等の買付け等及び著しく少数の者から買付け等を行うものとして政令で定める場合における株券等の買付け等を除く。)の後におけるその者の所有(これに準ずるものとして政令で定める場合を含む。以下この節において同じ。)に係る株券等の株券等所有割合(その者に特別関係者(第七項第一号に掲げる者については、内閣府令で定める者を除く。)がある場合にあつては、その株券等所有割合を加算したもの。以下この項において同じ。)が百分の五を超える場合における当該株券等の買付け等

二 取引所金融商品市場外における株券等の買付け等(取引所金融商品市場における有価証券の売買等に準ずるものとして政令で定める取引による株券等の買付け等を除く。第四号において同じ。)であつて著しく少数の者から株券等の買付け等を行うものとして政令で定める場合における株券等の買付け等の後におけるその者の所有に係る株券等の株券等所有割合が三分の一を超える場合における当該株券等の買付け等

(略)

金融商品取引法施行令

第6条の2(公開買付けの適用除外となる買付け等)

(略)

3 法第二十七条の二第一項第一号に規定する著しく少数の者から買付け等を行うものとして政令で定める場合及び同項第二号に規定する著しく少数の者から株券等の買付け等を行うものとして政令で定める場合は、株券等の買付け等を行う相手方の人数と、当該買付け等を行う日前六十日間に、取引所金融商品市場外において行つた当該株券等の発行者の発行する株券等の買付け等(公開買付けによる買付け等、店頭売買有価証券市場における店頭売買有価証券の取引による株券等の買付け等、新株予約権を有する者が当該新株予約権を行使することにより行う株券等の買付け等並びに第一項第一号から第三号まで及び第十号から第十五号までに掲げる買付け等を除く。)の相手方(内閣府令で定めるものを除く。)の人数との合計が十名以下である場合とする。

よって、公開買付規制からの考慮ではないことがわかります。

もっとも、大量保有報告書の方は5%ルールであるために、こちらでの開示義務が生じるのを嫌ったのかもしれません。

第27条の23(大量保有報告書の提出)

株券、新株予約権付社債券その他の政令で定める有価証券(以下この項において「株券関連有価証券」という。)で金融商品取引所に上場されているもの(流通状況がこれに準ずるものとして政令で定める株券関連有価証券を含む。)の発行者である法人が発行者(内閣府令で定める有価証券については、内閣府令で定める者。第二十七条の三十第二項を除き、以下この章及び第二十七条の三十の十一第四項において同じ。)である対象有価証券(当該対象有価証券に係るオプション(当該オプションの行使により当該行使をした者が当該オプションに係る対象有価証券の売買において買主としての地位を取得するものに限る。)を表示する第二条第一項第十九号に掲げる有価証券その他の当該対象有価証券に係る権利を表示するものとして政令で定めるものを含む。以下この章及び第二十七条の三十の十一第四項において「株券等」という。)の保有者で当該株券等に係るその株券等保有割合が百分の五を超えるもの(以下この章において「大量保有者」という。)は、内閣府令で定めるところにより、株券等保有割合に関する事項、取得資金に関する事項、保有の目的その他の内閣府令で定める事項を記載した報告書(以下「大量保有報告書」という。)を大量保有者となつた日から五日(日曜日その他政令で定める休日の日数は、算入しない。第二十七条の二十五第一項及び第二十七条の二十六において同じ。)以内に、内閣総理大臣に提出しなければならない。ただし、第四項に規定する保有株券等の総数に増加がない場合そ

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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