どこに対立を生むか


今日、以下のような報道に接したのですが、やはりかと妙に納得しました。

地デジ化で住民反発、マンション共聴施設廃止で : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

来年7月24日に地上デジタル放送(地デジ)への完全移行を控え、大阪府内でマンションと周辺住民の間でトラブルが起きている。

これまでビル陰でアナログ放送の受信障害があった地域では、マンション側が周辺住民のために共聴施設を整備していた。だが、地デジでは、ほとんど受信障害が出ないため、共聴施設の廃止を打ち出すマンション側に対し、住民が反発しているからだ。高層ビルが多い大都市特有の問題で、残された時間ですべて解決できるか不安視されている。

「配信を打ち切る基本姿勢が間違っている」。共聴施設の廃止に向け、寝屋川市内で7月15日開かれたマンション周辺住民に対する説明会で、住民から怒声が飛んだ。マンションの委託を受けたアンテナ設備会社は「国策ですから」と繰り返すばかりだった。

5階建てマンションが建設されたのは25年前。テレビが映らなくなった周辺約70戸が共聴施設の配信を受け始めた。出席した男性(77)は「ずっとマンションが責任を持ってくれると思って、今は屋根のアンテナもない。今さら費用をかけてアンテナを立てろなんて」と憤る。

マンション側も共聴施設を地デジ対応に改修するためには、数百万円が必要で、負担は大きい。総務省は受信障害が解消される場合、個々の世帯でアンテナを立てるか、ケーブルテレビに加入すべきだという考えを示す。だが、費用がかかるだけに問題は複雑だ。

(略)

アナログ地上波では、大きな建物や電磁波を発する施設があると簡単に支障されてしまうため、その支障させてしまっている側が負担して共同受信アンテナを作ったり、地域で共同受信アンテナを設けてもらって費用負担をしたりしています。共同受信アンテナは地デジによって解消する対象ですので、やめますというのは当然の流れなのですが、享受してきた側は今までただだったのにいきなり負担が生じるのは納得しないであろうことは当然予想されるところでした。

上記報道によると、これまで負担してきた側と享受してきた地域住民の対立みたいな図式が浮かびますが、実のところ、地域住民間でも深刻な対立を生んでいるのです。

私の自宅周辺の話ではなく、親戚の話なのですが、マンションとかの施設ができたことでテレビ電波が支障されてしまうわけですが、補償にこぎつけるには当然ことながら交渉をしないといけないわけです。そのときに住民側で交渉を担当した者とその他の住民との間で、地デジのときも面倒ごとをかつての交渉担当者に押し付けようとして、独自に地デジ対策をしたのでもうしないという住民を怪文書をばら撒いて批判したり、それに対して負けず劣らずのほぼ宇宙小児しか見えない怪文書で相手に反論したりして地域住民でどの沼の争いになっている例があります。

紛争がいくらでもおきかねないことは容易に想起されますが、特に何の配慮もされないままこの期に及んでしまったのは大変不幸な話だと思います。

それにしても地域住民の当事者のうちの一方は大企業の部長までしか人だったので、そんな社会的地位を有していた人が何で怪文書にしか見えないう文章しか書けないのかと驚いたということもあり、意外なことばかりの紛争になっています。

ちなみに、大規模な設備を有して電波を支障している企業が、地域住民が設置した共同受信アンテナにお金を払っている例もあります。お金をもう払いませんのでといって打ち切るのはこれまた面倒な仕事になることが容易に予想されますね。

ちなみに、個人的に知っている例ですが、企業が補償をして振り込んだお金を地域住民のうち電波管理組合の役員が横領していたことがありました。会社にとっては払えば終わりですので、別にさらに負担が生じるわけではないのですが、会社のお金が無駄になったようで、嫌な気分になったのを覚えています。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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