最近、激しい雨が多いですが、こういうとき外を歩きまわるのは中々堪えます。
都心部なら良くいく大抵のところは駅から雨にぬれずに行くことができるようになっていますが、大学は中々そういかないので大変です。
しかも本郷の東大は、本郷三丁目の駅からかなり離れていますし、加えて歩道が通行量の割りに狭いので、激しい雨の中、傘をさして歩くのにはかなり無理があります。
そのようなわけで、大学に着くまでにずぶぬれになった記憶が随分あります。
今では、雨にぬれないこととは無縁の東大ですが、その昔、東大内にも地下道がありました。
駒場のほうにあったもので、東大教養学部の前身である第一高等学校時代のものです。
駒場寮と1号館を結ぶ地下道がありまして、天下の一高生が雨にぬれずに教室にいけるようにという配慮でできたものだそうです。
その後、使われなくなったのですが、駒場寮は廃寮になるも極左の巣窟になってしまい、撤去に一苦労をする羽目になりました。
伝統あるエリートたちの学生寮が、最後にはほとんど学外者の左翼がいる不法占拠の形で幕を閉じたことには、運命の皮肉を感じざるを得ないところです。
今では完全に再開発が終わっていますが、私が駒場にいたころにはまだ紛争中(正確には不法占拠しているだけで特段きな臭くはなかったです)でした。電気を止められていたので、その辺の電線から盗電をしていました。電気窃盗の具体例だなあと思ったのを覚えています。
私が駒場にいたころには、件の地下道については1号館に封鎖された出入り口があり、まだ健在でした。
確か駒場祭かなにかのときにその扉が開いているのを見たような気がします。何であの時はあいていたのでしょうか。
つなぐ相手である駒場寮がなくなってしまった今では、地下道はどうなってしまったのでしょうか。ちょっとしたミステリのような気がします。