ソニー、HOYAなどで株主総会における質問に答えて1億円以上の役員報酬についての開示が行われる


1億円以上の役員報酬が有価証券報告書で開示することが義務付けられたことから、例年よりも有価証券報告書の提出を早めて株主総会前にする会社が出ています。

しかし、この開示とは別に、株主総会で役員報酬について質問された場合にどう対処するかが問題となります。

すでに開示されているかいないかにかかわらず、役員報酬についての質問が総会であった場合に、有価証券報告書を見てくれと答えることが会社法上の説明義務に照らしてどうかという問題になるからです。

この点は非常に微妙な問題になりそうですが、実際の事例では、ソニーとHOYAが総会における質問に応じて、1億円以上の役員報酬について開示しました。

株主総会:1億円以上の役員報酬、「開示」の流れに - 毎日jp(毎日新聞)毎日新聞 2010年6月19日 東京朝刊

ソニーはハワード・ストリンガー会長兼社長が、基本給約3億1000万円、賞与約1億円にストックオプション(自社株購入権)の評価額約4億650万円を加えた総報酬が約8億1650万円と開示。中鉢良治副会長は約2億1500万円、18日付で退任する大根田伸行副社長は退職金を含めて約1億6400万円。

総会で公表を求めた株主に、ストリンガー氏が「株主の関心が高く、過程を含めて説明したい」と応じた。ソニーは高額報酬について中国や韓国メーカーと人材獲得競争が激しいと理解を求めた。

(略)

一方、住友金属工業は下妻博会長が約1億3400万円、HOYAは鈴木洋最高経営責任者が約1億5300万円などと開示した。

有価証券報告書を見るハードルはそれほど高いわけではありませんが、積極的な行為がいります。それと比べると質問に答えるのは、自ら開示しているようなものですから、有価証券報告書と同じではないという捉え方もできましょう。

会社法の問題等の色々なことを勘案した結果ではありますが、役員報酬は開示される方向になったということが意義深いものがあります。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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