株主総会を前に有価証券報告書を提出する会社が相次ぐ


「企業内容等の開示に関する内閣府令」がかなり大規模な改正がされたために、継続開示をしている会社は新たに多くの重要な開示を有価証券報告書で行わないといけなくなっています。

「企業内容等の開示に関する内閣府令(案)」等の公表について:金融庁

このブログでは、役員報酬について重点的に取り上げてきましたが、上記リンク先をご覧いただくとわかるように、他にも多様な内容を含んでいます。

そのため、施行後の有価証券報告書は最初ということで特に重要になります。この有価証券報告書は、投資家への開示に過ぎず、会社法の制度とは直接は関係しないのですが、役員報酬などについては定時株主総会での議決権行使に関係することは確かですので、今年は有価証券報告書を定時株主総会よりも前に提出する会社が目に付きます。

共成レンテム、トラスコ中山が総会前に提出しており、早速公表されています。

例年だとこれらの会社は6月下旬に提出していたため、今回の提出ははやいといえ、新規に継続開示で開示することが義務付けられた内容を総会前に公表しておこうという意図が感じられます。

しかし、資生堂のように積極的に開示しないところに微妙な感じがあります。

事実、共成レンテム(EDINETコード:E04860)では役員報酬は全員分を足しても1億円以上になっておらず、1億円以上の役員がいないのは当然ということになっています。

今年は役員報酬開示に関してかなりの激動があった年になりますが、実際に開示されている例はやはりごくごく少数にとどまっています。

にほんブログ村 経営ブログ 法務・知財へ

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

One thought on “株主総会を前に有価証券報告書を提出する会社が相次ぐ

  1. 役員報酬公開は、株主の立場からは当然で、資生堂のように個人レベルは、もう少し先かな、と思います。
    株主としての経営監視の点からは、必須とは思えません。
    まあ、合計額の開示だけでも大進歩で、今まで
    隠していた企業が、やむを得ず開示した企業が多いのでは、と推察します。
    今回、気が付いたのは、普通の株主配当している企業の役員報酬は良いのですが、配当ゼロ即ち無配企業の役員報酬です。
    たまたま資料が手に入ったのですが、2部上場の
    オリエントコーポレーション  取締役数 12名
      役員報酬 228百万
    これは、どういう事でしょうね?株主に出資させ、その結果、利益は多少出ているが配当はゼロ、しかし
    自分達の報酬は、きっちり頂きます、という事です。
    一方、ちゃんと配当している(苦しいとは思いますが)鹿島建設は
    取締役数 12名 役員報酬 362百万 で控え目
    で配当は 3円/株 総額 3123百万 と
    流石、頑張っています。
    オリコとの差は、本質的な経営者としての自覚の
    有無ですね。
    オリコのような、ズルが許されない制度が必要と
    思われ、経団連など無策なのですかね?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)