オラクル、サンフランシスコ連邦地裁で勝訴、ピープルソフト買収へ道開ける


ソフトウェア世界第2位のオラクルによるピープルソフト買収計画を、反競争的であるとしてアメリカ司法省が差止めを求めていた裁判で、オラクルが勝訴しました。記事はこちら。NYtimesの記事はこちら
このケースも独禁法の考え方を学ぶのによさそうなので取り上げてみました。
問題となっているのは、企業向けソフトウェア市場ですが、司法省の考えではこの市場は、オラクル、ピープルソフト、SAPの三社による寡占であり、オラクルが買収すると寄りいっそうそれが進んでしまい、反競争的であるということになります。
ところが裁判所が支持したのは、当該市場にはマイクロソフトなどの有力な競争者の存在があり、買収が達成されてもなお競争関係は生じるであろうから反競争的ではないというものでした。
この市場占有率だけにこだわらないところに「有力な競争者の基準」とでもいえる考え方を見て取ることができ、シェアだけから独禁法の議論をするわけではないことがわかります。
ただ日本の独禁法学では、混乱があるせいか、この「有力な競争者」の基準はあまり評判がよくないようです。
余談ですが、ピープルソフトは買収に激しく抵抗しており、ポイズン・ピルまで仕込んであるようです。非常に勉強になる実例です。

About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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