金融庁、有価証券届出書に英語での記載を可能にする方針と報道される


金商法で義務付けられている情報開示のうち、継続開示については英語での開示が可能です。

よって有価証券報告書は英語での提出が可能です。当然ですが、外国会社のための制度です。

金融商品取引法

第24条(有価証券報告書の提出)

第一項(第五項において準用する場合を含む。以下この項から第十三項までにおいて同じ。)の規定により有価証券報告書を提出しなければならない外国会社(第二十三条の三第四項の規定により有価証券報告書を提出したものを含む。以下「報告書提出外国会社」という。)は、公益又は投資者保護に欠けることがないものとして内閣府令で定める場合には、第一項の規定による有価証券報告書及び第六項の規定によりこれに添付しなければならない書類(以下この条において「有価証券報告書等」という。)に代えて、外国において開示(当該外国の法令(外国金融商品市場を開設する者その他の内閣府令で定める者の規則を含む。)に基づいて当該外国において公衆の縦覧に供されることをいう。第二十四条の四の七第六項及び第二十四条の五第七項において同じ。)が行われている有価証券報告書等に類する書類であつて英語で記載されたもの(以下この章において「外国会社報告書」という。)を提出することができる。

これは外国会社に日本で上場してもらおうという意図なのですが、さらに進めて発行開示についても英語での記載を認める方向で金融庁が検討しているとの報道が4日付の日経朝刊に掲載されました。

実は有価証券報告書の英語での作成についてもまだ詰められていない点があるのですが、それなのにさらに進めてしまっていいのかというのはいささか疑問です。

会計基準や書式すら、日本の基準に合わせなくて良いとされており、そのようなものを日本で開示して、果たして日本の投資家がわかるのかが問題となりそうです。もっとも日本語で書かれていてもわかりにくいものですので、事実上変わらないというならそうかもしれません。

継続開示をしている会社なら参照方式を使えることから、発行開示を英語可能とするのはまさに新しい外国会社を呼び込もうという目的があることになりますが、沈没しつつある東京市場の地位の向上になるかは微妙です。

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About Arakawa

サラリーマン経験のある弁護士兼社会保険労務士 このサイトでは、ビジネス関連の法律ニュースをもとにして私見をお送りするブログです。 ●筆者紹介 埼玉県立川越高校卒 東京大学法学部卒 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士) 専攻・国際私法、国際取引法、会社法 某企業で法務担当というよりむしろ労務担当 東大ロースクール修了 新司法試験合格 弁護士登録 現在,弁護士兼社会保険労務士です。

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